ダマーズ「四重奏曲」2013-03-16

ここまで2曲は皇妃宮廷のために書かれた作品でしたが、ダマーズ(1928-)の「四重奏曲」(1992)を献呈されたのは市民階級の(?)アメリカ人、ランサム・ウィルソン(1951-)です。彼はフルート奏者としてスティーブ・ライヒやジョン・アダムスから保守派のダマーズやフランセまで幅広く「現代作品」を委嘱初演の他、指揮者としてもメトロポリタン歌劇場等で活動、また長年「オクラホマ国際モーツァルト音楽祭」で音楽監督も務めていました。ダマーズの「四重奏曲」は同音楽祭の委嘱作品です。

ちなみにウィルソンは、サンサーンスの「カプリス」初演のフルート奏者タファネルの玄孫(やしゃご)弟子にあたり(タファネル>ゴーベール>クリュネル>ランパル>ウィルソン)、この「四重奏曲」も「カプリス」の105年後、今からわずか20年前という現代の作品ですが、作曲家本人が「強引な革新より素直さを好む」と語っているように、ダマーズの音楽は常に「綺麗に」「わかりやすく」展開されます。「カプリス」と同じく名奏者競演が前提の華やかさも加わったゴージャスな作品です。

以上、三曲三様の華やかなプログラムの100回記念カフコンスは来週3月20日(水・祝)開催。当日朝9時からはWBC決勝戦も予定されていますが、予約録画の上ぜひお出かけください!


--------------------------------------------------

来週の演奏メニュー

2013年3月20日(水・祝) 11時開演(10時40分開場)
於:本郷・金魚坂 / コーヒーまたは中国茶つき 1,500円

cafconc第100
フルート・オーボエ・クラリネット・ピアノによる四重奏

サンサーンス「デンマークとロシアの歌によるカプリス」
テレマン「四重奏曲 ト長調 (食卓の音楽 第1集)」より 1,4楽章
ダマーズ「四重奏曲」(全4楽章)

梶川真歩(フルート)
若木麻有(オーボエ)
荒木こずえ(クラリネット)
川北祥子(ピアノ)

--------------------------------------------------

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
このブログのタイトルにもなっているカフェコンサートの名前は?(カタカナ5文字でお答えください。)

コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://cafconc.asablo.jp/blog/2013/03/16/6747889/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。