すもちゃんと私 ― 2025-02-14

私と猫は、あまりに身近すぎて取り立てて話題に出すこともない、という関係である。生まれた時には二匹の猫、その後4匹を経て今5匹目の猫がそばにいる。15年来の友人が、私(の家)が猫を飼っている事実を知ったのはその15年目であるほど話題に上ることは稀である。でも家では、「すもちゃん(今の猫)、どこ?」が挨拶代わりで、例えば練習する時もわざわざそばに連れてきたりする。大好きである。でも猫モチーフの小物や本は取り立てて興味はない。やはり触って温かく柔らかく、動くしぐさが好きなのだ。
猫テーマの曲もしかりである。そんな中今回は、フランスの大詩人の詩が揃ったり、どれも全く違う曲で面白いコレクションになっている。私と川北さんはなんといってもバーバーがピカ一である。私はアポリネールの詩も気に入っている。
フランス語、英語を歌う中でふと、外国のペット用語はどうなっているのだろうと思った。日本語はオノマトペに富んでいるし、造語が得意な言語なのでふみふみ、へそ天、モフる、やんのかステップなどはとても秀逸だと思う。ちょっと調べたらへそ天は「お腹を上にして寝る」「上下さかさまに寝る」といった説明でしかなく、いつもは警戒して隠すべきところを無防備にさらしてくつろいでいる感じが全く出ていない。クレマンの曲の歌詞に「ronron」(ごろごろ…)が出てくるが、これはぴったりなので、私も普段のように舌を巻かずに、喉の奥を震わせて歌ってみようと思う。(渡辺)

--------------------------------------------------
*今月の演奏メニュー
2025年2月22日(土) 10時30分開演 (10時10分開場 11時30分終演予定)
於:本郷・金魚坂 (新店舗) / コーヒーまたは中国茶つき 1,800円
cafconc第166回
猫たちのカフェ
ヘギー「はじめに」
バーバー「修道士と彼の猫」
ショッカー「オリーと私」 *フルートとピアノ
ソーゲ「猫 I & II(ボードレール)/猫(エリュアール)」
ボルトキエヴィチ「女と猫(ヴェルレーヌ)」
デュレ「猫(アポリネール)」
ショッカー「窓の外に、鳥が」 *ピッコロとピアノ
エルシェ=クレマン「猫」
コスマ「唯一無二の猫」
ベイツ「つかまったカナリア」
渡辺有里香(ソプラノ)
川北祥子(ピアノ)
*ゲスト:石橋美時(フルート&ピッコロ)
--------------------------------------------------
コメント
トラックバック
このエントリのトラックバックURL: http://cafconc.asablo.jp/blog/2025/02/14/9754534/tb
※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。