昆虫館(フランセ)2013-03-29

見慣れぬ記号も...
4月のカフコンスは「虫のカタログ」ということで、2つの昆虫館を訪ねてみることにしました(私にとって現実社会でなら「恐怖の館」ですが...)。まずはフランスの昆虫館、フランセ(1912−97)がクラヴサンのために作曲した6匹の虫の曲集「昆虫館(1953)」です。

クラヴサン(ハープシコード、チェンバロ)はルネサンス〜バロック時代を中心に重用された鍵盤楽器。18世紀にピアノが発明されると鍵盤音楽の主流はピアノに移っていきましたが、19世紀後半には古楽演奏に古楽器が用いられるようになり、楽器の再認識や新たな開発、また奏者からの新曲の委嘱もきっかけとなって、20世紀にはファリャ、ミヨー、プーランクらの新曲ラッシュを迎えます。

そんなブームにあって、新古典傾向のフランセがこの楽器を使うのは当然の成り行きですが、クラヴサン関連の4作品のうち最初に書いたのが「虫」というのがこの人のユニークなところ。確かに、水分の少なそうな(secco?)虫たちにピッタリです。

今回この曲集からは「ムカデ」「甲虫」などを取り上げる予定です。ピアノで演奏することでクラヴサンの持つカサカサ感は薄れてしまうかもしれませんが、モジャモジャ感を増したムカデ、重量感を増した甲虫をお披露目できたらと思います。


--------------------------------------------------

来月の演奏メニュー

2013年4月28日(日) 11時開演(10時40分開場)
於:本郷・金魚坂 / コーヒーまたは中国茶つき 1,500円

cafconc第101回
虫のカタログ

ゴダール「ミツバチ」
マスネ「セミ」
サンサーンス「テントウムシ/トンボ」
ヴィエネル「カタツムリ/アリ/ホタル」
マヌーキアン「ハエ」
アルカン(生誕200年)「コオロギ」
フランセ「ムカデ/甲虫」
ランゴー「大蚊/蚊」
ファイン(生誕100年)「蜘蛛」
ブリテン(生誕100年)「バッタ/スズメバチ」
ほか予定

渡辺有里香(ソプラノ)
川北祥子(ピアノ)
ゲスト:
山本葵(フルート)
若木麻有(オーボエ)

--------------------------------------------------

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
このブログのタイトルにもなっているカフェコンサートの名前は?(カタカナ5文字でお答えください。)

コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://cafconc.asablo.jp/blog/2013/03/29/6761100/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。