ビゼーの子守歌2014-09-12

日本の子守歌が「子守り」の労働歌とも言われるのに対し、西洋の一般的な子守歌は母が子に歌う「ゆりかごを揺らす歌(WIEGENlied、BERCEuse)」で、歌詞には神様や天使、子供の世界の小さな生き物たちも多く登場します。

今回最初に演奏するビゼー(1838−75)の「古い歌にのせた子守歌(1968、Desvordes-Valmore詩)」はその典型的なもので、一見、単純な曲にも聞こえますが、実はなかなかテクニカルな作りになっています。

「古い歌」とは民謡の「Dodo l'enfant do(眠れ、眠れ)」ですが、これを歌うわけではなく、前奏、間奏、後奏が全てこの民謡でできていて、しかも調性・和声・旋法や、開始する拍(強拍から始まったり弱拍から始まったり)は毎回変化するという凝りよう。歌詞も原詩の19節の中から10節を選んで、順番も入れ替えて5節×2番の有節歌曲にしたようです。

とはいえ子守歌の特徴でもある「眠りを誘う一定のリズム」の綺麗な歌ですので、眠気にはご注意を...


--------------------------------------------------

今月の演奏メニュー

2014年9月21日(日) 11時開演(10時40分開場)
於:本郷・金魚坂 / コーヒーまたは中国茶つき 1,500円

cafconc第111回
子守歌

ビゼー「子守歌」
リヒャルト・シュトラウス「子守歌/小さな子守歌」
カステルヌオーヴォ=テデスコ「子守歌(Piccino picciò)」
レーガー「子守歌/悪戯/奇想曲」*ヴァイオリン
ライネッケ「人形の子守歌/夜のお祈り」
シューマン「眠りの精/子供の見守り」
レベッカ・クラーク「子守歌」*ヴァイオリン
エイミー・ビーチ「子守歌」*ヴァイオリン
モーツァルト「おやすみなさい 愛しい人(ツァイーデ より)」
バーンスタイン「ドリーム・ウィズ・ミー(ピーターパン より)」
予定

柳沢亜紀(ソプラノ)
川北祥子(ピアノ)
ゲスト:島﨑祐子(ヴァイオリン)

--------------------------------------------------

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
このブログのタイトルにもなっているカフェコンサートの名前は?(カタカナ5文字でお答えください。)

コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://cafconc.asablo.jp/blog/2014/09/12/7433993/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。