リヒャルト・シュトラウスの子守歌2014-09-16

「母が子に歌う子守歌」コーナーでは、ビゼーに続いて、今年が生誕150年にあたるリヒャルト・シュトラウスと、リクエストをいただいたカステルヌオーヴォ=テデスコの子守歌を2曲ずつとりあげる予定です。

日本の子守歌が、泣き止まない子供や子守りの辛さを思わせるのに対し、この5曲では子供はもう眠っているようで、宗教心や神への感謝で締めくくられる点にも西洋らしさを感じます。が、シュトラウス(1864-1949)の「子守歌op.41-1(1899、デーメル詩)」は、子供がこの世に生まれた日のこと、更にさかのぼって子供が細胞レベルでこの世に生まれた日のことを歌い、(神ではなく)子供の父親を讃える愛の歌となって終わります。

「母が子に歌う子守歌」といっても、この時代の歌になると実際に子守歌として歌える曲というにはほど遠く(ビゼーやブラームスだって歌うのは難しいですが)、「子守歌の形式を借りて子守歌の世界を表した声楽作品」とでも呼ぶべきでしょうか。特に「小さな子守歌op.49-3(1901、デーメル詩)」は鼻歌では100%ムリな近代的な歌。同じデーメルの詩ながら、壮大な41-1とは対照的に、虫たちの世界を虫眼鏡で見るような「小さな」子守歌です。


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今週末の演奏メニュー

2014年9月21日(日) 11時開演(10時40分開場)
於:本郷・金魚坂 / コーヒーまたは中国茶つき 1,500円

cafconc第111回
子守歌

ビゼー「子守歌」
リヒャルト・シュトラウス「子守歌/小さな子守歌」
カステルヌオーヴォ=テデスコ「子守歌(1914)/子守歌(1921)」
レーガー「子守歌/悪戯/奇想曲」*ヴァイオリン
ライネッケ「人形の子守歌/夜のお祈り」
シューマン「眠りの精/子供の見守り」
レベッカ・クラーク「子守歌」*ヴァイオリン
エイミー・ビーチ「子守歌」*ヴァイオリン
モーツァルト「おやすみなさい 愛しい人(ツァイーデ より)」
バーンスタイン「ドリーム・ウィズ・ミー(ピーターパン より)」
予定

柳沢亜紀(ソプラノ)
川北祥子(ピアノ)
ゲスト:島﨑祐子(ヴァイオリン)

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