ブレーメンの音楽隊・引用曲2011-07-31

ティッシュハウザー作曲「ブレーメンの音楽隊」には、(動物たちが音楽家だからか)さまざまな音楽が引用されています。巧みに隠されたものから堂々と演奏されるものまで、また民謡などあまりなじみのない曲(*1)から、聴いてすぐ分かるクラシックの名曲(*2)まで、公式にリストアップされているだけで35曲。何曲わかるかチャレンジされてみてはいかがでしょうか?チャレンジ会場は笹塚、8月7日午前11時からです(笑)

(*1)

たとえば、ロバたちがブレーメンを目指す場面の「Muss i' denn」は、「別れ」の歌だとは知っていましたが、本来は修行に旅立つ歌なんですね!音楽家になろうとする4匹にぴったりです。

1日中歩いてもまだブレーメンには着かない、という場面では、「It's a long way to Tipperary(遥かなティペラリー)」の「♪It's a long way」という旋律が4匹パートに現れます。曲を知っていれば、4匹が口々に「遠いなあ」と言っているように聞こえるのかもしれませんが、私は実感できず残念...

全然わからないのがMani Matter「i han es zundholzli azundt」という曲。Mani Matterはベルン訛りのシンガーソングライターだそうですが、これが泥棒パートに現れるのは単に鼻歌(口笛?)なのか、意味があるのか...(歌詞の大意がお分かりになる方、どうか教えてください!)

※23年7月21日追記
12年ぶりに再演することになり検索してみたら「i han es zundholzli azundt」の歌詞を読むことができました!
「タバコに火をつけようとしてすったマッチを落としてしまった/カーペットを焦がすところだった/カーペットだけでなく家が火事になったかもしれない/町全体に火事が広がったかもしれない/そうしたら混乱が広まって戦争になり人類が滅亡していたかもしれない/カーペットを焦がす前にマッチを拾えてよかった」という、笑えるけれども深い歌詞でした。
「ブレーメンの音楽隊」においては、この歌のメロディが出てくることで当時のスイス人なら誰でも、泥棒が「火をつけようとしている」ことや、このあと大変なことになるのに「大変な事にならなくてよかった」と歌っているおかしみがわかるのですね!
やはり捻りの効いた使われ方でした!


(*2)

ヒントに作曲家名を挙げておきます:バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、ロッシーニ、シューベルト、シュトラウス1世、ショパン、ワーグナー、ヴェルディ、ムソルグスキー。何人かは複数曲登場。

泥棒の演奏する名曲の数々は、盗んだ「古今東西の宝」だという説もあるようです。4度上行から始まる曲を蒐集しているとは何とユニークな泥棒なのでしょう!しかも逃げるときはB-A-C-H音型なのです!

※なお、今回は夏休み企画ということで子供料金を設定しました。この回に限り「中学生まで1,000円・高校生以上1,500円」となります。夏休みの自由研究にも是非どうぞ!


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来月の演奏メニュー

8月7日(日)11時~ 於:笹塚Blue-T
(中国茶つき 中学生まで1,000円/高校生以上1,500円)

音で演じる「ブレーメンの音楽隊」

ホフマイスター「三重奏曲ニ長調 "にわとり・かっこう・ろば"」
ティッシュハウザー「ブレーメンの音楽隊」

岩原敏美(フルート)
関美矢子(オーボエ)
荒木こずえ(クラリネット)
江草智子(ファゴット)
川北祥子(ピアノ)

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