outside my window〜フルートとソプラノの競演(カフコンス第137回)2019-04-07

Granados
Schocker
Head

*曲目

フェリシアン・ダヴィッド「オペラ・ブラジルの真珠」より
愛らしい小鳥
Félicien David (1816-76)
La perle du Brésil (1851)
Charmant oiseau

エンリケ・グラナドス「オペラ・ゴイェスカス」より
マハとナイチンゲール(ソプラノ・ピアノ)
Enrique Granados (1867-1916)
Goyescas (1916)
La maja y el ruiseñor

ゲイリー・ショッカー「窓の外で 鳥が」(ピッコロ・ピアノ)
Gary Schocker (1959-)
outside my window, BIRD (2009)

フランク・マルタン「三つのミンネリート」
Frank Martin (1890-1974)
Drey Minnelieder (1960)
  1.Ach herzeliep ああ 愛する人
  2.Ez stuont ein frouwe alleine 女が一人で立っていた
  3.Unter der linden 菩提樹の下に

マイケル・ヘッド「鳥の歌」
Michael Head (1900-76)
Bird-song (1966?)

(ベネディクト「カピネラ」)


*出演

柳沢亜紀(ソプラノ)
中村淳(フルート)
川北祥子(ピアノ)


*歌詞大意

「愛らしい小鳥」(J. Gabriel / S.St-Etienne)

木陰の愛らしい小鳥は まばゆいばかり
その羽の色は アズールとルビーが交じりあう
金色の花の枝にとまって 楽しげに揺れるとき
その翼は多彩に光り 輝きを放つ

何と可愛らしいのでしょう ミゾリよ

通り過ぎるそよ風が 巣を揺らし
愛する友を休ませる 甘く寄り添うキスで
喜びが 一日中 花を輝かせ香らせて
そっと息づく 優しい愛の中に

何と可愛らしいのでしょう ミゾリよ

「マハとナイチンゲール」(F. Periquet)

なぜ ナイチンゲールは暗闇で
美しい歌を歌うのだろう?
太陽を恨んでいるのだろうか?
そして復讐したいのだろうか?
きっと胸に深い痛みを隠して
暗闇の中で救いを求めているのだ
悲しそうに ああ! 愛の歌を歌いながら

そしてきっと けがれない愛に震える花は
歌い手に魅せられ 虜になっているのだ!
神秘的だ ナイチンゲールが暗闇で密かに歌う歌は!
ああ! 愛は海に弄ばれる花のようだ

愛! 愛!
ああ 愛なしに歌はない!
ああ! ナイチンゲールよ
お前の歌は愛の賛歌だ
おお ナイチンゲールよ!

「ああ 愛する人」(作者不詳の13世紀の詩)

ああ 愛する人 ああ 心の痛み
ああ 人生の甘い苦しみ
ああ ヒヤシンス ああ バルサム
ああ あなたは
私の心と人生の甘美
あなたのために
私は世から離された
驚異に押し潰されて
私は気力を失った
心 体 そして魂も
生きることを諦めた
あなたを愛で讃えるように
他のものを愛することができないから

「女が一人で立っていた」(D. von Eist)

女が一人で立っていた
そして 荒野を見つめていた
そして 恋人を見つめていた
そして 鷹が飛び立つのを見た
「鷹よ お前は
 どこへでも好きな所へ飛び
 自分で 森の中の
 好きな木を選ぶ
 私もそうした
 自分で恋人を選んだ
 自分の目で選んだ
 それを美しい女たちが妬んだ
 おお いつになったら
   私の恋人を返してくれるの?
 私はあなたたちの恋人を
   欲しがったりしないのに」

「菩提樹の下に」(W. von der Fogelweide)

荒野の菩提樹の下に
私たち二人のベッドがある
あなたたちは そこで
摘まれた花と草を見つけるでしょう
谷の手前の森で -
 タンダラデイ
ナイチンゲールが美しく歌っている

私は野原へ来た
恋人はもう来ていた
そして「奥様!」と言ってくれた
私は永遠に幸せ
彼がキスしたかって? もちろん千回も -
 タンダラデイ
見て 私の口がどんなに赤いかを!

彼は とても素敵に
花でベッドを作ってくれた
心から微笑んで 今日も
彼はあの小道から来る
きっと バラの花で -
 タンダラデイ
どこに私の頭があるか気づくでしょう

彼が私といたのを 誰か知っているかしら
(ああ 神様) はずかしいわ
彼が私とどうしていたか 決して 誰も
知らないでしょう 彼と私と
一羽の小さな鳥以外は -
 タンダラデイ
小鳥はきっと黙っていてくれるでしょう

「鳥の歌」(M. Rayment)

秋空のように悲しく曇った気分で
私は 暗い森をさまよった
すると苔のむす ねじれた枝から
コマドリの 澄んだ高い歌が聞こえた
こんなに甘く

湿った寒い波打ち際で
氷のように冷たい泡の指先が
周りで優しく渦巻き 灰色のシギは
冬のように冷ややかに叫んだ
こんなに悲しそうに

四月の朝の桜草色の光が
窓越しにやわらかく輝き
春の爽やかな夜明けが 私の心を駆り立てた
蘇った茂みでクロウタドリが誘うとき
こんなに楽しそうに

今 この香り立つ夏の夜
私は我を忘れ 立ち止まる
ナイチンゲールが頭上でさえずり
けがれない喜びの言葉を紡ぐから
こんなに嬉しそうに


*ブログ

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2019-04-02 故 嶺貞子先生を想う
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