鯉と鰯と魳2024-02-12

(※金魚坂さんは本日2月12日をもって休業されますが、23日(金祝)のカフコンスは予定通り開催いたします。11時から通常通りのカフコンス、13時からは第2部「お別れコンサート」です。)

2/23のカフコンスは「魚たちのカフェ」。当初考えていた「お寿司屋さんのお品書きのようなプログラム」は組めませんでしたが、歌曲には鯉と鰯と魳が登場します。

前半の4曲は19世紀と20世紀のフランス歌曲で、同じ詩に書かれた2曲ずつです。魚の曲を集めてみると、魚が跳ねたり水に光が反射したりといった表現が様々で面白いのですが、アーン(1874-1947)とケックラン(1867-1950)の「魚獲り」(1899頃、1897)は、同じバンヴィルの詩でも別の風景かと思うほど違った印象です。水の表現もアーンは波、ケックランは水しぶきに重点が置かれているように思えます。

魚の歌や詩は意外になかなか見つからず、アポリネールの「動物詩集」(26編)も「鯉」だけでした。フランス6人組のプーランク(1899-1963)とデュレ(1888-1979)による歌曲集はどちらも1919年の作で、プーランクは抜粋で書いてデュレに献呈、デュレは全詩に作曲しています。ドビュッシーでは日本とフランスで鯉のイメージが違うのかと思いましたが、この2人の「鯉」は私たちの思う鯉そのものです。

後半はデスノスの詩による言葉遊びが楽しい5曲です。これまで少しずつ演奏してきたヴィエネル(1896-1982)の「おはなしのうた(1954-5)」(全30曲)も魚の曲は「イワシ」「カワカマス」の2つだけでしたが、「おはなのうた(1957)」には赤い魚が登場する「ゼラニウム」と青い魚が登場する「ラベンダー」があり、コスマ(1905-69)作曲の「お気楽な魚(1967)」も並べてみました。お気楽にお聴きください!


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来週の演奏メニュー

2024年2月23日(金祝) 11時開演(10時40分開場) 11時50分終演予定
於:本郷・金魚坂 / 1ドリンクつき 1,500円

cafconc第163回
魚たちのカフェ

ドビュッシー「金色の魚」/バーナーズ「金色の魚」ピアノ
アーン「魚獲り」/ケックラン「魚獲り」ソプラノとピアノ
プーランク「鯉」/デュレ「鯉」ソプラノとピアノ
ルデレジール「歌う魚」/ディック「魚は跳ねる」フルートソロ
グリニョン「魚の修道院」/サティ「夢みる魚」ピアノ
ヴィエネル「イワシ カワカマス」/コスマ「お気楽な魚」ソプラノとピアノ
ボイド「夏の雨の中の金魚」フルートとピアノ
ほか

石橋美時(フルート)
渡辺有里香(ソプラノ)
川北祥子(ピアノ)

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同日13時から 第2部「金魚坂お別れコンサート」も開催します!

13時開演(12時40分開場) 14時半より懇親会 15時終了
懇親会1ドリンクつき 1,500円 (※午前のご来場者は1000円)

曲目:
ケージ「ア・ルーム」
ケックラン「紅茶」
バッハ「愛により(マタイ受難曲より)」
バッハ「パルティータ BWV1013」
レスピーギ「最後の陶酔」
バーンスタイン「音楽なんて嫌い」
ボルヌ「カルメン幻想曲」
サティ「あなたが欲しいの」
ほか 予定

出演:
石橋香緒里 石橋美時 江草智子 海出彩菜
川北祥子 柳沢亜紀 渡辺有里香 ほか 予定

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