ブレヴァル/ドヴィエンヌ「協奏交響曲ヘ長調」より2013-11-19

ブレヴァル(1753-1823)とドヴィエンヌ(1759-1803)はモーツァルトと同時代にパリで活躍した作曲家で、当時のパリで流行していた「協奏交響曲(シンフォニー・コンチェルタンテ)」は題名通り交響曲と協奏曲の中間のような、オーケストラの中に独奏者もいるというスタイルです。←手抜きすぎな説明

さて、今回演奏する「フルートとファゴットのための協奏交響曲ヘ長調」はブレヴァル作ともドヴィエンヌ作ともされますが、それには意外な理由がありました。なんと、ブレヴァルが「オーボエとホルン」の為に書いた協奏交響曲を、ドヴィエンヌが「フルートとファゴット」に置き換えたというのです。

ドヴィエンヌはフルートとファゴット両方の奏者でもあったので、原曲を耳(か目)にして「フルートとファゴットにピッタリ!」とひらめいたのでしょう(ブレヴァルはチェロ奏者)。このバージョンが大ヒットして何度も再演された一方でオーボエ・ホルン版は消失し、今ではすっかりフルート・ファゴットの作品として定着しています。

「作曲したのはブレヴィルに間違いないけれど楽器の見事なチョイスはドヴィエンヌによるもの」という裏事情は、「作曲したのはヨハン・シュトラウス2世だけれど全編ピチカートで演奏するアイディアはヨゼフ・シュトラウスによるもの」という「ピチカートポルカ」にも似ていますね。


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来月の演奏メニュー

2013年12月8日(日) 11時開演(10時40分開場)
於:本郷・金魚坂 / コーヒーまたは中国茶つき 1,500円

cafconc第106回
フルートとファゴットの競演〜ヴェルディ生誕200年記念

ブレヴァル/ドヴィエンヌ「協奏交響曲ヘ長調」より
ジョリヴェ「クリスマスのパストラール」
モラッキ/トリアーニ「ヴェルディの主題による協奏的二重奏曲」

佐々木萌絵(フルート)
江草智子(ファゴット)
川北祥子(ピアノ)

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