イマジネーションの世界2019-11-02

11月になりました。今月のカフコンスは「こどものうたvol.2」です。

vol.1ではドイツロマン派の若者のための曲集を取り上げたので、今回は近代フランス編として、子供の世界を描いた有名な2つの歌曲集、アーン「五つの小さな歌」とプーランク「くじびき」を中心に演奏します。小さなお船のおもちゃで遊びながら、いつしか自分も人形サイズの船長さんになって前人(前「人形」?)未踏の島を探検したり、トランプのカードの中に不思議な世界を垣間見たり、という子供の想像力が共通の魅力なのではと思い、副題を「イマジネーションの世界」としました。

そして、小出しにしているヴィエネルの「おはなしのうた」からも只今選曲中です。ピンクが決定(グレーは前回演奏したので除外)、あと1〜2曲を追加の予定。もしリクエストがあればお知らせください!?

1.カエル 2.カッコウ 3.キリン 4.ラマ 5.カワセミ 6.トカゲ 7.アナグマ 8.カマス 9.チョウ 10.クジラ 11.ラクダ 12.カタツムリ 13.ヌー 14.コウモリ 15.ワニ 16.イワシ 17.シマウマ 18.テントウムシ 19.カンガルー 20.タツノオトシゴ 21.ヒョウ 22.ペリカン 23.カメ 24.バッタ 25.オマールエビ 26.アリ 27.アリクイ 28.ミミズク 29.クマ 30.ホタル


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今月の演奏メニュー

2019年11月17日(日) 11時開演(10時40分開場)
於:本郷・金魚坂 / コーヒーまたは中国茶つき 1,500円

cafconc第142回
こどものうたvol.2〜イマジネーションの世界

アーン「五つの小さな歌」
ヴィエネル「おはなしのうた」より
プーランク「くじびき」
ほか

渡辺有里香(ソプラノ)
川北祥子(ピアノ)

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「お花の歌とお話の歌」第3弾2019-11-10

ヴィエネルの「おはなしのうた」からの演奏曲目は、ラクダ、コウモリ、カンガルー、クマ、カメ、ペリカン、の6曲に決まりました。

この曲集に出会ったのは6年前、虫のカタログでルトスワフスキの蝶とバッタの歌を検討していた時です。詩人があの(プーランクの「消えた男」「最後の詩」の)デスノスと気づいて驚き、デスノスが友人ミヨーらの子供たちのために書いた詩集とわかって驚き、なんとヴィエネルもこの詩集に作曲していたと知って驚き、また「お花の歌とお話の歌」計80篇すべてに作曲していることにも驚き(ルトスワフスキは計9曲)、ものすごい鉱脈を掘り当てた気分で早速4曲を取り上げました。

詩はデスノスが「どんな節で歌ってもよい」と言うだけあって、言葉のリズムや響きの面白さで、子供が読んでいるうちに自然に節がついてしまいそうですが、ヴィエネルの歌曲は子供が歌うためではなく、寸劇や寓話風のシャンソンのような雰囲気です。

花のカタログでの6曲と合わせ、3回かけてやっと5分の1ですが、全曲制覇に向けて少しずつ演奏していきたいと思います!


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来週の演奏メニュー

2019年11月17日(日) 11時開演(10時40分開場)
於:本郷・金魚坂 / コーヒーまたは中国茶つき 1,500円

cafconc第142回
こどものうたvol.2〜イマジネーションの世界

アーン「五つの小さな歌」(全5曲)
ヴィエネル「おはなしのうた」より
  ラクダ、コウモリ、カンガルー、クマ、カメ、ペリカン
プーランク「くじびき」(全7曲)
プレヴィン「Impressions」より *ピアノソロ
同「Matthew's piano book」より *ピアノソロ

渡辺有里香(ソプラノ)
川北祥子(ピアノ)

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次回プレヴィン予告2019-11-14

こどものうたvol.1では子供や家庭、学習者向けのドイツ作品を演奏しました。vol.2では、子供の世界を描いた、大人のための近代フランス歌曲を特集します。そうなると真っ先に思い浮かぶピアノ曲は、シューマンの「子供の情景」と双璧をなすドビュッシーの「子供の領分」です。今回最初に歌うアーン(1875-1947)の「五つの小さな歌(1915)」は、イギリスの作家スティーヴンソンの「子供の詩の園」からの英語の詩に作曲されていて、「子供の領分」の英国趣味にも通じます。またメインの「くじびき(1960)」のプーランク(1899-1963)には、「村人たち」という子供のためのピアノ曲集もあります。

が、今回のピアノ曲は来月の予告を兼ねて、アメリカの子供のための作品を取り上げることにしました。アンドレ・プレヴィン(1929-2019)が自身の子供たちのために作曲した2つの曲集、「ピアノのための印象〜生徒のための20の小品(1964)」から、1.おはよう、3.公園での散歩、4.プードル、と、「マシューのピアノの本〜上級の生徒のための10の小品(1979)」から、3.(tenderly)、6.(fast and aggressive)、9.(thoughtful)、です。

「印象」は、プレヴィンの最初の奥さんでジャズ歌手のベティ・ベネットとの間に生まれたクラウディアとアリシアに贈られています。シューマンの「子供のためのアルバム」のような、子供に身近なタイトルを持つ曲集で、1分ほどの1ページの曲が中心。かわいらしいけれど所々現代的で、当時7歳くらいの小さな手ではちょっと届かないところもあるかもしれません。

「ピアノの本」は、3人目の奥さんで女優のミア・ファローとの間に生まれた、当時9歳くらいのマシューのために書かれました。上級の(advanced)といっても格段に難易度が上がるわけではありませんが、2〜4ページで2〜3分の曲が中心で、子供らしいタイトルはなくなり発想標語のみの、ブラームスやシューベルトの小品集を思わせるような渋い内容です。


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今週末の演奏メニュー

2019年11月17日(日) 11時開演(10時40分開場)
於:本郷・金魚坂 / コーヒーまたは中国茶つき 1,500円

cafconc第142回
こどものうたvol.2〜イマジネーションの世界

アーン「五つの小さな歌」(全5曲)
ヴィエネル「おはなしのうた」より
  ラクダ、コウモリ、カンガルー、クマ、カメ、ペリカン
プーランク「くじびき」(全7曲)
プレヴィン「Impressions」より *ピアノソロ
同「Matthew's piano book」より *ピアノソロ

渡辺有里香(ソプラノ)
川北祥子(ピアノ)

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