花のカタログ(カフコンス第131回) ― 2018-02-18

*曲目
中田喜直 (1923-2000)
「野の花によせて」 (1994)より
1.もしも私が
2.かたばみ
6.蕗の薹
3.カタクリ
ビーチ「祖母の庭から」より *ピアノソロ
Amy Beach (1867-1944)
From grandmother's garden op.97 (1922)
1.Morning glories モーニンググローリー
2.Heartsease ハーツイーズ
ミヨー「花のカタログ」
Darius Milhaud (1892-1974)
Catalogue de fleurs op.60 (1920)
La violette バイオレット
Le begonia ベゴニア
Les fritillaires フリチラリア
Les jacinthes ヒヤシンス
Les crocus クロッカス
Le brachycome ブラキカム
L'eremurus エレムルス
ヴィエネル「お花のうた」より
Jean Wiener (1896-1982)
Chantefleurs (1957)
Le géranium ゼラニウム
La pervenche et la primevère
ヒメツルニチニチソウとサクラソウ
Le souci キンセンカ
Le jasmin ジャスミン
L'orchidée et la pensée ランとパンジー
La lavande ラベンダー
ビーチ「祖母の庭から」より *ピアノソロ
Amy Beach
From grandmother's garden op.97
5.Honeysuckle ハニーサックル
シュトルツ「花の歌」より
Robert Stolz (1880-1975)
Blumenlieder op.500 (1922/71)
Marguerite マーガレット
Kunstblume 造花
Schneeglöckchen スノードロップ
Sonnenblume ヒマワリ
(同「花を贈ること」*ヒマワリと別詩同曲)
*出演
渡辺有里香(ソプラノ)
川北祥子(ピアノ)
*プログラムコメント
もしも私が 花になれたら
野に咲く 小さな花になりたい
(さとう恭子)
世界中の人へ花を贈ること、届けること
愛する人を幸せにするためには
花束ひとつだけでもう十分
バラ、チューリップ、カーネーション
どんな花を贈っても同じこと
花は、誰かがどこかで
誰かを思っているというしるしなのだ
(ギュンター・ローゼ)
*歌詞大意
「花のカタログ」(リュシアン・ドーデ)
*バイオレット
バイオレット・サイクロペスは、大変育てやすい
美しいソルフェリーノ・レッド色の花。
大変香りが高く、早咲きで丈夫。
*ベゴニア
ベゴニア・オーロラ、大変重弁な花、
珊瑚色の混じった杏色の、綺麗な色調、稀少。
*フリチラリア
フリチラリアは、風や春の霜から守られた
陽当たりの良い場所を好む。冬の間は覆う。
「田鳧の卵」「皇帝の冠」とも呼ばれる。
*ヒヤシンス
アルベルティーヌ、純白。ラピルーズ、薄紫。
ベルギーの王、真紅。ブルーの王、藍色。
マラコフの娘、明るい黄色。花束に。
*クロッカス
クロッカスは鉢か受け皿の湿った苔の上で育てる。
屋外では単独または他の春の花と寄せ植えする。
大変美しい効果を得られる。
*ブラキカム
ブラキカム・イベリディフォリア、青い星、新種。
魅力的な矮化植物で、青い花を付ける、鮮かな青。
*エレムルス
エレムルス・イザベリヌス、開花を保証。
この見事な種の茎は、時に2メートルに達し、
花は黄とピンクの間の綺麗な色で、長期間咲く。
─ 価格はお問い合わせ下さい。
「お花のうた」(ロベール・デスノス)
*ゼラニウム
植木鉢のゼラニウム
金魚鉢の魚
ゼラニウムと金魚
動いたら
ラム酒はおあずけ
ゼラニウムと金魚
*ヒメツルニチニチソウとサクラソウ
ドロレス・サクラソウ妃
ロクセレーン・ヒメツルニチニチソウ妃
ある晴れた日曜 見晴らし台に登る
夢見るヒメツルニチニチソウ
優しいサクラソウ
輝く大気
*キンセンカ
この六本のキンセンカは誰に?
参考までに
眉をしかめないで
大げさに考えないで
微笑んで あなたにも
いつか心配事ができるから!
*ジャスミン
昨日も 今日も 明日も
ジャスミンの花束を作れ
摘め、両手いっぱいに
スペインの マディラの
ペルシャの カヴァレールのジャスミンを
摘め ジャスミンの花束を
*ランとパンジー
ランとパンジーには
脳のかけらもない
パンジーには思想がない
ランもだ
頭の中には 考えも
価値もない
*ラベンダー
洗濯する娘さん!
川を泳ぐ
青い魚を見なかったかい?
その魚は君に持ってきてくれる
青いラベンダーの花束を
青い魚 ラベンダーの花 青い魚
「花の歌」(ブルーノ・ハルト=ヴァルデン)
*マーガレット
占いの花よ、少女たちはお前のことが大好きだ
恋をしたり花嫁になると
お前の白く愛しい花びらで占う
一枚、また一枚と摘みながら
※「彼は私を心から愛している...
苦痛とともに愛している...
ものすごく愛している...
別れることはない...
ひそかに...
見せかけだけ...
少しは...
あるいは、全く愛していない...」
占いの花よ、お前が告げることは
真実ではないこともある
それでも少女たちがいる限り
一枚、また一枚とお前を摘む
いつも恋をしているから
※「彼は私を心から愛している... 〜」
そして最後に「私を愛している」で終わると
お前は少女たちから
お別れのキスを手に入れるのだ
*造花
柔らかい芝生の上に大きなご婦人用の帽子があった
それはマーガレットに縁取られリラの花に飾られて
つまり、青いリボンのついた素敵なお帽子!
トラリ、トララ
宙に揺れる金色のものは何?
若い蝶がひらひらしている
彼は帽子の花たちを見て「蜜の壺に違いない!」
そして飛んだまま考えて言った「おお素晴らしい!」
トラリ、トララ
彼は失礼してリラの上にしゃがみ
この蜜のご褒美を心から楽しみにしていた
ところが、彼は突然嘲った「これはこれは!」
トラリ、トララ
「奥様、あなたは全くの偽物ですね!
ちぇっ!詐欺じゃないか!
僕は熱心にあなたに言い寄ったのに
絹でできているんですか?
これは非常に不愉快だ!」
そして蝶はあっという間に
高いポプラの木の陰に消えてしまった
クスクス笑う春風の中で
偽物の花たちをしょんぼりとさせたまま
トラリ、トララ
*スノードロップ
スノードロップ、人は何も知らない
お前のもろくも勇ましい一生を
寒々とした冬の光の中で
お前は青白い頭を早くももたげる
雪降る月夜の峰の向こうで
春はまだ密かに夢を見ているのに
姉妹たちと一緒にお前は逃してはならない
待ち望んだ鐘を鳴らし始めるのを
チョウやハチ、カブトムシたちを
あちこちで眠りから覚まさなければならない
優美な羽を持つ小さなヤマネが気付くまで
もう春だよ、と!
眩い光とともに
全能の春が山からやってきて
風が花々を踊りに誘っているのに
お前はすでに萎れてうなだれてしまった
栄光も感謝も与えられなかった
嘆きながらお前の鐘は二つに割れ
かすかな和音で
己れの弔いの鐘を鳴らす
*ヒマワリ
大きな黄金のヒマワリ
お前の炎はなんと美しい
それほどの輝く高みに花を持つ神々しい花はない
お前のそばで芽生える
たくさんの小花たちは
恥ずかしげな声でお前に祈る
お前の花を太陽そのものだと信じているから
*ブログ
2018-02-18 ご来場ありがとうございました
2018-02-18 花のカタログ(カフコンス第131回)
2018-02-17 カタログと子供の歌と物語の花
2018-02-16 日本の花と日本にもある花
2018-02-11 曲目が決まりました!
2018-02-01 花のカタログ
2018-01-03 新年のご挨拶を申し上げます
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