ピーチという名の小品2019-12-09

今週末のカフコンスでは、2月に亡くなったアンドレ・プレヴィンを偲び、ノリにノった90年代(60代)の「欲望という名の電車」「ファゴットソナタ」と、70年代(40代)のあまり知られていない小品「ピーチ」「インヴィジブル・ドラマー」を演奏します。

フルートとピアノのための「ピーチ Peaches(1978)」はプロコフィエフの緩徐楽章を思わせるような新古典的小品。プレヴィンの室内楽というと変拍子やリズムのカッコいいものが多く(以前に演奏した三重奏や今回のファゴットソナタも含め)、つい「やはりジャズ奏者」と思ってしまいますが、考えてみるとそれらもクラシカルだったことに気付かされます。

映画音楽やジャズ、クラシック界でも指揮、ピアノ、作曲、と「音楽で何人分もの人生を堪能した」プレヴィンさん、他で活躍しすぎて作曲の分野が忘れられがちなのか、作品一覧すらまだ整備されていません。「私は単に音楽を書くことを楽しむ人間だ。書いたものの多くはけっこう良い音がするが、自分の死後に演奏されるなどという思い違いはしていない ー ただ来週演奏してほしいだけだ。」と語ったプレヴィンさんらしいとも言えますが…

「ピーチ」も作曲の経緯や曲名についての情報は見つけられませんでした(美術のモティーフとしての桃と推測する人もいるようです)。ただただ「sounds pretty good」な5分間を味わっていただけたらと思います。


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今週末の演奏メニュー

2019年12月15日(日) 11時開演(10時40分開場)
於:本郷・金魚坂 / コーヒーまたは中国茶つき 1,500円

cafconc第143回
アンドレ・プレヴィン・メモリアル

カステルヌオーヴォ=テデスコ「プレヴィンの名によるタンゴ」pf
プレヴィン「ピーチ」fl/pf
同「インヴィジブル・ドラマー」より pf
同「オペラ・欲望という名の電車」より sop/pf
同「ファゴットソナタ」fg/pf

柳沢亜紀(ソプラノ)
石橋美時(フルート)
江草智子(ファゴット)
川北祥子(ピアノ)

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