見えない鼓手?2019-12-10

プレヴィンの「インヴィジブル・ドラマー〜ピアノのための5つの前奏曲(1974)」はピアニストのアシュケナージに贈られた小品集。指揮者とピアニストとしては協奏曲で、ピアニスト同士としては2台ピアノで共演していたアシュケナージが、プレヴィンの弾く即興ジャズピアノに興味を持ってリクエストしたもので、これで作曲家と演奏家という関係にもなり、その後84年にはアシュケナージのためにピアノ協奏曲も作曲されました。(協奏曲はプレヴィン指揮で録音されていますが「インヴィジブル〜」は録音がないようで残念です...)

ちなみにプレヴィンが高校時代にMGMと契約したきっかけも、クラシック畑のピアニストのために即興ジャズ風の楽譜を書くことだったそうです。(映画音楽の仕事には、それ以前にも師のカステルヌオーヴォ=テデスコのアシスタント的に参加?)

不思議なタイトルは、この曲集が自由な即興に聞こえるとしても、拍、小節、テンポ等がきちんと存在していることを指すようです。(という説明があると「Peaches」についても知りたくなるところです…)


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今週末の演奏メニュー

2019年12月15日(日) 11時開演(10時40分開場)
於:本郷・金魚坂 / コーヒーまたは中国茶つき 1,500円

cafconc第143回
アンドレ・プレヴィン・メモリアル

カステルヌオーヴォ=テデスコ「プレヴィンの名によるタンゴ」pf
プレヴィン「ピーチ」fl/pf
同「インヴィジブル・ドラマー」より 第2番 pf
同「オペラ・欲望という名の電車」より sop/pf
同「ファゴットソナタ」fg/pf

柳沢亜紀(ソプラノ)
石橋美時(フルート)
江草智子(ファゴット)
川北祥子(ピアノ)

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