ご来場ありがとうございました2025-03-01


先週は猫の日の猫カフェにご来場ありがとうございました!お気に入りの猫ちゃんは見つけていただけたでしょうか。

次回は5月10日「トリオのひととき〜バロック&カフェミュージック」。300年前に作曲されたヴィヴァルディのトリオソナタから20世紀のカフェミュージックまで、幅広いプログラムで演奏いたします。またのご来場をお待ちいたしております!


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次回の演奏メニュー

2025年5月10日(土) 10時30分開演 (10時10分開場 11時30分終演予定)
於:本郷・金魚坂 (新店舗) / コーヒーまたは中国茶つき 1,800円

cafconc第167回
トリオのひととき〜バロック&カフェミュージック

ヴィヴァルディ「トリオソナタ イ短調」(全4楽章)
グリエール「即興曲」「ワルツ」※生誕150年
シェーンフィールド「カフェミュージック」(全3楽章)
予定

石橋美時(フルート)
江草智子(ファゴット)
川北祥子(ピアノ)

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猫たちのカフェ(カフコンス第166回)2025-02-22


*曲目

*ソプラノ
ヘギー「はじめに」
バーバー「修道士と彼の猫」
Jake Heggie (1961-)
Of Gods and cats (1999)
  1. In the Beginning
Samuel Barber (1910-81)
Hermit Songs op.29 (1953)
  8. The Monk and his Cat

*フルート
ショッカー「オリーと私」
Gary Schocker (1959-)
Ollie and me (2009)
  1. stretch ストレッチ
  2. adventure 冒険

*ピアノ
ダマーズ「長靴をはいた猫/白い猫」
Jean-Michel Damase (1928-2013)
Féeries op.38 (1957)
  3. Le Chat botté
  13. La Chatte blanche

*ソプラノ
ソーゲ「猫 Ⅰ/Ⅱ」「猫」
ボルトキエヴィチ「女と猫」
デュレ「猫」
Henri Sauguet (1901-89)
6 mélodies sur des poèms Symbolistes (1938)
  5. Le chat I
  6. Le chat II
Les Animaux et leurs hommes (1921)
  5. Chat
Sergei Bortkiewicz (1877-1952)
7 poésies de Paul Verlaine op.23 (1923)
  6. Elle jouait avec sa chatte
Louis Durey (1888-1979)
Le bestiaire op.17 (1919)
  5. Le chat

*ピッコロ
ショッカー「窓の外で、鳥が」
Gary Schocker
outside my window, BIRD (2009)

*ピアノ
ダンディ「羊飼いの娘と子猫」
Vincent d'Indy (1851-1931)
Paraphrases sur des chansons enfantines de France op.95 (1928)
  2. La bergere et son chaton

*ソプラノ
エルシェ=クレマン「猫」
コスマ「唯一無二の猫」
ベイツ「かごの中の小さなカナリア」
Jeanne Herscher-Clément (1878-1941)
Le bestiaire du paradis (1939)
  5. Le chat
Joseph Kosma (1905-69)
La Ménagerie de Tristan (1967)
  2. Le chat qui ne ressemble a rien
Louis Beydts (1895-1953)
Chansons pour les oiseaux (1948)
  4. Le petit serin en cage

(サティ「猫のシャンソン」)


*出演

渡辺有里香(ソプラノ)
川北祥子(ピアノ)
ゲスト:石橋美時(フルート&ピッコロ)


*歌詞大意

「はじめに」(ディラード)

はじめに 猫があった
猫は喉を鳴らさなかった
光がゆれると ミルクがあった
猫はそれを見て 良しとした

ミルクの上から伸ばされた手は
猫の耳の後ろを掻き...
良しと感じた

そして おおぞらが分けられ
紙袋が創られた
猫はその中へ入り
見て 良しとした...

そして眠くなり 喉を鳴らした

「修道士と彼の猫」
(中世アイルランドの無名の修道士による詩、オーデン英訳)

パンガー 白いパンガーよ
なんと私たちは幸せなことか
学者と猫 二人きりで

それぞれには毎日の務めがある
お前は狩り 私は勉強
お前の輝く目は壁を見つめ
私の弱った目は本を見つめる
お前は爪でネズミをつかまえて喜び
私は頭で疑問を解き明かして喜ぶ
自分の仕事に満足し
お互いに干渉しない
そんな風にずっと暮らしている
退屈も嫉妬もせず

パンガー 白いパンガーよ
なんと私たちは幸せなことか
学者と猫 二人きりで

パンガー 白いパンガーよ
なんと私たちは幸せなことか...

「猫 Ⅰ」(ボードレール)

私の頭の中で
アパルトマンにいるかのように動き回る
美しい猫、とても優しく柔らかい
にゃあと鳴いてもほとんど聞き取れない

彼の音色はそれほど優しく目立たない
しかし、和んでいても、うなっていても
その声は常に豊かで深みがある
それこそまさしく彼の魅力であり神秘

その声はしずくとなって
私の最も暗い奥底に落ち、染み出て
まるで多くの詩のように私を満たす
そして媚薬のように私を歓ばせる

その声は最もむごい痛みを癒す
そしてすべての恍惚を湛えている
最も長い節を唱えるために
その声は言葉を必要としない

私の心、完全な楽器に
これ以上、咬合する弓はない
より堂々と
弦を最大に震わせ歌わせるのは

おまえの声だ、神秘的な猫よ
穢れのない猫、未知の猫よ
お前の中では全てが、天使のように
繊細に、調和している

「Ⅱ」

金の褐色の彼の毛皮からは
柔らかい香りがする、ある晩に
私は香りで満たされてしまった
一度、たった一度撫でただけで

それは、この場所に棲む精霊
彼は裁き、支配し、魂を吹き込む
彼の支配下のすべてのものに
妖精かもしれないし、神かもしれない

私の眼は、愛するこの猫のほうへ
磁石のように引き寄せられた時
素直に視線を戻した
そして、私が自分の心を見つめると

驚くことに
彼の青白い瞳の炎が見えた
ランプのあかり、生き生きとしたオパールのような
じっと私に見入る瞳が

「猫」(エリュアール)

はっきり言うと
猫はあまりに大きな獣
彼のしっぽは頭とつながって
ぐるぐると回る
そして愛撫に体を広げる

しかし夜に、人間は彼の目を見る
その青白さは唯一の贈物
隠すにはあまりに大きく
風が夢をさらうには重たすぎる

猫が踊るときは
牢獄を忘れるため
そして猫が考えるときは
目でみえるところまで

「女と猫」(ヴェルレーヌ)

彼女は猫と遊んだ
素晴らしいことだった
夕方の暗がりで遊びまわる
その白い手と脚を見るのは

彼女は隠していた(悪女だ!)
黒い毛糸のミトンの中に
殺人的な、メノウのような
まるで刃のように鋭く透明な爪を

猫も、愛想よく
鋭い爪をしまっていた
でも悪魔は消え失せていない

寝室では、声高に
軽やかな笑い声が響き
燐のような四つの点が輝いていた

「猫」(アポリネール)

私が部屋で願うのは
理性ある女と
本の間を歩き回る猫
一年中の友たち
彼らがいないと生きていけない

「猫」(ド・ブリモン)

ゴートンが火を入れたオーブンの前で
寝床に横たわり
耳をピンと伸ばし、あごの下には脚
僕は悩殺的なランタンのような目を半ば閉じる
窓ガラスには綿毛のボール
カップには湯気の立ったミルク…
僕にはまあるい膨らみがある
背中を丸め、狩りの、愛の、料理の夢を見る
僕は猫だ いたずら者で
縄張りの主だ
 *ゴロゴロ…小さなパタポン
 ひげは震え、夢は続く
 ゴロゴロゴロ…

地下室では名高く、屋根裏部屋では有名
そこは勇敢な者たちが
巨大なドブネズミや家ネズミをやり込める場所
僕はより高い栄光のために戦った
我々にはそれぞれの逸話がある…
僕は古い羽目板の下で出会った
老兵士や物乞い、中国人や奴隷に
美しい彼女たちのために牙を振りかざしながら…
昨日の彼女は黒い顔をしていた
猫がみな灰色の時代に
 *ゴロゴロ…

彼女? それは「野良猫」だけど
爪から靴下止めまで
すべてにおいて「何とも言えない」のだ
─おお、トパーズのような瞳! ゴロゴロ…
 屋根までついてきておくれ、美しいひと(猫)
 ご招待します!  ところが彼女は
─そこで何をするの、素敵なひと(猫)?
─月明かりの下で愛し合うのさ、可愛いひと(猫)
─ミャウ…勇気が出ないわ、ママに何と言えばいいの
─ママ!? 問題ないさ、フーーーッ!
 *ゴロゴロ…

僕は眠る。時が過ぎる。
ゴートンは太った七面鳥に背油を差し込み
パイがやがてオーブンから出てくるだろう
また明日、自由奔放な女好きさん!
僕は白いビロードの靴下をはいた脚を夢見る
柔らかいクッションを、鏡の前の優雅な姿を
そして吟遊詩人によって歌われた溜息を…
僕は夢見る、長く遊んで暮らせることを
僕はブルジョワで熟練の芸術愛好家
話の長い猫さ
 *ゴロゴロ…

「唯一無二の猫」(デスノス)

何にも似ていない猫
 今日は上手くいっていない

彼は医者を訪ねる
 彼の心を診てくれる人を
あなたの心は上手くいっていません
 何にも似ていません
共通点はありません
 パリとクレテイユには

何にも似ていない猫
 今日は上手くいっていない

彼は若い恋人を訪ねる
 彼の脳を見つめてくれる人を
あなたの脳は上手くいっていません
 何にも似ていません
裏側はありません
 地球の表面には

そのせいだ 何にも似ていない猫が
 今日 悲しくて上手くいっていないのは

「かごの中の小さなカナリア」(フォール)

小さくて黄色い
灰色の服を着たカナリアが
猫たちとネズミたちに情けを乞うていた
カナリ、トト、カナロ、カナリ
相棒ミスティグリよ、彼を苦しめるつもりか?

焼き網のようなヒゲの
ミシェルおばさんの猫は
ネズミたちを登らせてやった
カナリ、トト、カナロ、カナリ
ああ、ミスティグリじいさん、僕を死なせるの?

おまえは天に昇るだろう
家ネズミにかじられて
ドブネズミも(当然)おまえをかじるだろう
カナリ、トト、カナロ、カナリ
それからミスティグリ様がみんなをいただくのさ
ミャウ!

誰が想像しただろうか?
大食漢の化け物
リュストュクリュが現れて
その猫まで丸呑みにしてしまうなんて


*ブログ

2025-03-01 ご来場ありがとうございました
2025-02-22 猫たちのカフェ(カフコンス第166回)
2025-02-21 アンコール予告
2025-02-18 学生と彼らの猫
2025-02-16 窓の外に、猫が
2025-02-14 すもちゃんと私
2025-02-01 猫になってみたいフルート
2025-01-23 猫との暮らし
2025-01-15 トリスタンの動物園と猫の声
2025-01-08 フランス王道詩人による猫の詩
2025-01-01 謹賀新年
2024-12-26 猫たちのカフェ

アンコール予告2025-02-21


明日2月22日、猫の日のカフコンスは「猫たちのカフェ」です!

歌曲は最初に20世紀後半の2つのアメリカ作品、次にフランスの王道詩人たち(ボードレール、エリュアール、ヴェルレーヌ、アポリネール)による20世紀前半の5曲、最後は言葉遊びや猫の寓話による3曲、という構成。フルートとピッコロでは飼い猫にまつわる今世紀の2曲、ピアノは童話と童謡による3曲を演奏します。

アンコールは終曲「かごの中の小さなカナリア」と同じ元ネタの童謡(写真)を持つ有名な歌です。全16曲の猫カフェへぜひご来場ください!


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明日の演奏メニュー

2025年2月22日(土) 10時30分開演 (10時10分開場 11時30分終演予定)
於:本郷・金魚坂 (新店舗) / コーヒーまたは中国茶つき 1,800円

cafconc第166回
猫たちのカフェ

ヘギー「はじめに」
バーバー「修道士と彼の猫」

ショッカー「オリーと私」*フルートとピアノ
ダマーズ「長靴をはいた猫/白い猫」ピアノ

ソーゲ「猫 I & II(ボードレール)/猫(エリュアール)」
ボルトキエヴィチ「女と猫(ヴェルレーヌ)」
デュレ「猫(アポリネール)」

ショッカー「窓の外に、鳥が」*ピッコロとピアノ
ダンディ「羊飼いの娘と子猫によるパラフレーズ」ピアノ

エルシェ=クレマン「猫」
コスマ「唯一無二の猫」
ベイツ「かごの中の小さなカナリア」

渡辺有里香(ソプラノ)
川北祥子(ピアノ)
*ゲスト:石橋美時(フルート&ピッコロ)

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