学生と彼らの猫 ― 2025-02-18

動物カフェ第3回目は猫。
写真は私が通っていた大学の敷地内に住んでいた猫ちゃん。白い靴下を履いているような姿から「くつした」という名前で呼ばれ、みんなから可愛がられていました。
私は猫派ではなかったのですが、人懐っこいくつしたとの出会いをきっかけに猫好きに近づいてしまった気がします…。
というわけで、ショッカーの二つの作品で描かれている猫ちゃんの動きを想像するたびに、くつしたの我が物顔で学校内を歩く姿、ひなたでくつろぐ姿などを思い出しています。マイペースで変化自在な猫をフルートとピッコロでどう表現していこうか、迷いつつも楽しみです。
フルートとピッコロの違いに加えて、歌とピアノにも様々なイメージの猫の作品が登場します。お気に入りの猫を見つけてみてください!(石橋)

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*今週末の演奏メニュー
2025年2月22日(土) 10時30分開演 (10時10分開場 11時30分終演予定)
於:本郷・金魚坂 (新店舗) / コーヒーまたは中国茶つき 1,800円
cafconc第166回
猫たちのカフェ
ヘギー「はじめに」
バーバー「修道士と彼の猫」
ショッカー「オリーと私」*フルートとピアノ
ダマーズ「長靴をはいた猫/白い猫」ピアノ
ソーゲ「猫 I & II(ボードレール)/猫(エリュアール)」
ボルトキエヴィチ「女と猫(ヴェルレーヌ)」
デュレ「猫(アポリネール)」
ショッカー「窓の外に、鳥が」*ピッコロとピアノ
ダンディ「羊飼いの娘と子猫によるパラフレーズ」ピアノ
エルシェ=クレマン「猫」
コスマ「唯一無二の猫」
ベイツ「つかまったカナリア」
渡辺有里香(ソプラノ)
川北祥子(ピアノ)
*ゲスト:石橋美時(フルート&ピッコロ)
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窓の外に、猫が ― 2025-02-16

窓の外に訪れるのは普通は鳥ですが、ウチの場合は猫です(注:アパートの2階です)。ベランダが猫たちのパトロールコースになっていて、近所の桜耳の黒猫たちや家猫たちが通ります。窓を開けるとみんな逃げるのですが、この子だけはいつも自分から近寄ってきてモフらせてくれました。
今回の曲の中でこの子のイメージに合うものはというと、できることなら「修道士と彼の猫」のように一緒に暮らしたかったですが、決断できずにいるうちに会えなくなってしまい… ボードレールやヴェルレーヌのような女性のイメージではないし、エルシェクレマンの「猫」のようなプレイボーイとは違うと信じたいので(笑)、正体不明な「唯一無二の猫」あたりでしょうか。
さて悩んでいたピアノ曲は、童話と童謡の猫を取り上げることにしました。ダマーズの「長靴をはいた猫」と「白い猫」、ダンディの「羊飼いの娘と子猫」です(エルシェクレマンの「猫」の歌詞「ron ron petit patapon」はこの童謡からの引用)。
ダマーズの「おとぎ話op.38」は、16曲それぞれにおとぎ話のタイトルがつけられた、どれも1分以内ながら個性鮮やかな小品集です。その中から猫の2曲を選んだところ、偶然にもチャイコフスキーの「眠りの森の美女」に出てくる「長靴をはいた猫と白い猫」の組み合わせになりました。
ダンディの「フランスの童謡による6つのパラフレーズop.95」は、シンプルな童謡をまるで壮大なオペラのパラフレーズのように、しかし2〜3分にまとめた編曲集。「羊飼いの娘と子猫」は可愛らしい童謡ですが、元々はR指定な続きがあるそうで、ダンディ編ではその物語が劇的に(時に官能的に)2分で描かれます。(川北)

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*今月の演奏メニュー
2025年2月22日(土) 10時30分開演 (10時10分開場 11時30分終演予定)
於:本郷・金魚坂 (新店舗) / コーヒーまたは中国茶つき 1,800円
cafconc第166回
猫たちのカフェ
ヘギー「はじめに」
バーバー「修道士と彼の猫」
ショッカー「オリーと私」*フルートとピアノ
ダマーズ「長靴をはいた猫/白い猫」ピアノ
ソーゲ「猫 I & II(ボードレール)/猫(エリュアール)」
ボルトキエヴィチ「女と猫(ヴェルレーヌ)」
デュレ「猫(アポリネール)」
ショッカー「窓の外に、鳥が」*ピッコロとピアノ
ダンディ「羊飼いの娘と子猫によるパラフレーズ」ピアノ
エルシェ=クレマン「猫」
コスマ「唯一無二の猫」
ベイツ「つかまったカナリア」
渡辺有里香(ソプラノ)
川北祥子(ピアノ)
*ゲスト:石橋美時(フルート&ピッコロ)
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すもちゃんと私 ― 2025-02-14

私と猫は、あまりに身近すぎて取り立てて話題に出すこともない、という関係である。生まれた時には二匹の猫、その後4匹を経て今5匹目の猫がそばにいる。15年来の友人が、私(の家)が猫を飼っている事実を知ったのはその15年目であるほど話題に上ることは稀である。でも家では、「すもちゃん(今の猫)、どこ?」が挨拶代わりで、例えば練習する時もわざわざそばに連れてきたりする。大好きである。でも猫モチーフの小物や本は取り立てて興味はない。やはり触って温かく柔らかく、動くしぐさが好きなのだ。
猫テーマの曲もしかりである。そんな中今回は、フランスの大詩人の詩が揃ったり、どれも全く違う曲で面白いコレクションになっている。私と川北さんはなんといってもバーバーがピカ一である。私はアポリネールの詩も気に入っている。
フランス語、英語を歌う中でふと、外国のペット用語はどうなっているのだろうと思った。日本語はオノマトペに富んでいるし、造語が得意な言語なのでふみふみ、へそ天、モフる、やんのかステップなどはとても秀逸だと思う。ちょっと調べたらへそ天は「お腹を上にして寝る」「上下さかさまに寝る」といった説明でしかなく、いつもは警戒して隠すべきところを無防備にさらしてくつろいでいる感じが全く出ていない。クレマンの曲の歌詞に「ronron」(ごろごろ…)が出てくるが、これはぴったりなので、私も普段のように舌を巻かずに、喉の奥を震わせて歌ってみようと思う。(渡辺)

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*今月の演奏メニュー
2025年2月22日(土) 10時30分開演 (10時10分開場 11時30分終演予定)
於:本郷・金魚坂 (新店舗) / コーヒーまたは中国茶つき 1,800円
cafconc第166回
猫たちのカフェ
ヘギー「はじめに」
バーバー「修道士と彼の猫」
ショッカー「オリーと私」 *フルートとピアノ
ソーゲ「猫 I & II(ボードレール)/猫(エリュアール)」
ボルトキエヴィチ「女と猫(ヴェルレーヌ)」
デュレ「猫(アポリネール)」
ショッカー「窓の外に、鳥が」 *ピッコロとピアノ
エルシェ=クレマン「猫」
コスマ「唯一無二の猫」
ベイツ「つかまったカナリア」
渡辺有里香(ソプラノ)
川北祥子(ピアノ)
*ゲスト:石橋美時(フルート&ピッコロ)
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