陳培勲「平湖秋月」2016-11-18

みなさま、どんな秋を楽しんでいらっしゃいますか? ドングリをお家に持ち帰った方は煮沸をお忘れなく… そしてスーパームーンを見逃した方がいらっしゃいましたら、来週末のカフコンスで朝からお月見をオススメします!

「平湖秋月 autumn moon over the calm lake」は、広東音楽の大家である吕文成(1898-1981)が1930年に杭州の西湖を訪れた際、その美しさに感銘を受けて作曲した名曲。タイトルの平湖秋月は西湖十景の一つ、世界文化遺産でもある西湖は中国十大絶景の一つで、まさに絶景中の絶景というわけですね。本来は高胡など中国の伝統的楽器で演奏されますが、1970年代に陳培勲(1922-2006)がピアノ曲に編曲し、中国ピアノ作品の重要なレパートリーとなりました。ピアノ版でも原曲のテイストが尊重され、アルペジオやトリルといったピアノ的な音型も実は元の楽器の奏法を模しているのだそうです。何より中国独特のメロディラインが魅力的です!

ところで広東の南国風の秋と並べるとさらに際立つのがノルウェーのほうの絶望感。例えるとしたら、ゾンビ映画で家々に助けを求めるも住人たちは皆ゾンビ化していて、やっと自宅へたどり着いて家族は無事で一安心と思ったらそれは夢だった、みたいな救いのない感じです(謎)... ←と再度「秋」の話題をふってみました。(K)


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来週末の演奏メニュー

2016年11月27日(日) 11時開演(10時40分開場)
於:本郷・金魚坂 / コーヒーまたは中国茶つき 1,500円

cafconc第122回
秋の日のファゴットの溜息の...

セーヴェルー「秋」
陳培勲「平湖秋月」*ピアノソロ
ヌッシオ「ペルゴレージのアリエッタによる変奏曲」
他 予定

江草智子(ファゴット)
川北祥子(ピアノ)

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