トマジ「3つのディヴェルティメント」2012-03-01

フランスの作曲家であるトマジは多くの作品を残しています。管楽器の協奏曲や室内楽も多く、サックス協奏曲のような近代的でテクニカルな難曲も多い一方で木管三重奏の「田園のコンセール」のような古風で牧歌的な曲など、色々な顔を持つ作曲家だと思います。

今回演奏する「3つのディヴェルティメント」はその中間あたりに位置する感じでしょうか…。近代的な和音の中にも素朴なメロディーがあり、1~3楽章のどこをとってもいかにもフランスらしい小曲です。

トマジの両親は地中海のコルシカ島出身で、彼自身「地中海の光、色は私にとって大きな喜びである。心の部分からでない音楽は音楽でない。私はメロディストだ」と語っています。

軽快さや憂鬱さの中にも彼独特のメロディーを響かせられたら、と思います。(荒木)


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今月の演奏メニュー

3月25日(日)10時40分~ 於:本郷・金魚坂
コーヒーつき 1,500円

クラリネットカフェvol.4

トマジ「3つのディヴェルティメント」
ファルカシュ「17世紀の古いハンガリー舞曲」
ピアソラ「3つのタンゴ」
ほか

クラリネット四重奏:
山口真由 伊藤めぐみ 櫻田はるか 荒木こずえ

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ピアソラ「3つのタンゴ」2012-03-09

前回・前々回はハンガリー、フランス、とヨーロッパの作曲家のお話をしましたが、今回は海をこえて遠く南米アルゼンチンの作曲家、アストル・ピアソラです。

アルゼンチンタンゴを見たことはあるでしょうか??正装した男女が大人の色香をムンムン香らせながら、どこか駆け引きをしているような激しい足さばきで踊っているダンスです。(これは私の感想ですが…)スポットライトの中で熱く踊っているその影で、ヴァイオリンやコントラバス、そしてさらにその横でタンゴに欠かせないバンドネオンが演奏されているのがタンゴの特徴のひとつです。

アルゼンチン出身のピアソラは元々はこのバンドネオン奏者でした。最初は父親のレストランで演奏していたそうですが、当時最先端だったトロイト楽団にも参加し、バンドネオン奏者として徐々に頭角を表わすようになります。脱退後は自ら先鋭的なタンゴを目指しますが、ほどなくしてタンゴの限界を感じ、クラシック作曲家になろうと渡仏します。しかし留学先の先生に、「タンゴこそ君の原点だ」と言われ、ピアソラは目覚めました。帰国後発表したエレキギターを取り入れたタンゴ、クラシックやジャズの要素を取り入れたタンゴは当初保守派の袋叩きにあいますが、その後紆余曲折を経て世界的に認められ、見事にタンゴの壁を打ち破ったのでした。

ちなみにこのバンドネオン、一見するとアコーディオンに似ていますが鍵盤はついていません。左側に33個、右側に38個のボタンがあり、蛇腹を押すときと引くときで別の音が出るようになっており、さらには音階配置がほぼ不規則といった独特の構造を持つ極めて習得の難しい楽器で、そのため「悪魔の楽器」ともよばれるそうです。演奏しているおじさん達はみんな簡単そうに弾いていますが実はとても難しい事をしているので、タンゴを観る時はスポットライトの奥にいる彼らにも注目してみてはいかがでしょうか。

今回は数あるピアソラのタンゴの中から3曲をクラリネット4重奏版で演奏させていただきます。バンドネオンやヴァイオリンとはまた違った、クラリネット独特の深みのある音でのタンゴをお楽しみいただければと思います。(荒木)


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今月の演奏メニュー

3月25日(日)10時40分~ 於:本郷・金魚坂
コーヒーつき 1,500円

クラリネットカフェvol.4

トマジ「3つのディヴェルティメント」
ピアソラ「3つのタンゴ」
ファルカシュ「17世紀の古いハンガリー舞曲」
ほか

クラリネット四重奏:
山口真由 伊藤めぐみ 櫻田はるか 荒木こずえ

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クラリネット2012-03-20

clarinet quartet
雨が降ってまた寒くなってしまいましたが、道端でちらほら梅やチューリップなど咲き始めてきました。寒々しかった桜の木々もよく見ると大きな蕾がついています。3月ももう半ば。春はすぐそこのようです。

木、といえば、クラリネットはグラナディラという木で出来ています。アフリカン・ブラックウッドとも呼ばれるように黒々した色が特徴的です。楽器の善し悪しを決めるのはほとんどこの木の部分です。見た目はどれも同じなのですが、吹き心地がかなり変わってきます。

そしてクラリネットに欠かせないのが葦で作られたリードです。こちらもかなり個体差があり、また湿度や標高、気温にも左右されるので何年たっても一筋縄ではいかない難しい相手です。

自然のものが相手なので、同じ物はひとつもなく、さらに自分に合った楽器となるとさらに見つけるのが難しくなります。良い楽器との出会いは縁、とも言うほどです。ですが今のデジタルで画一的な時代にこうした悩みはある意味贅沢なのかもしれません。

話は最初に戻りますが、会場の「金魚坂」さんの近くには受験合格祈願や梅で有名な湯島天神があります。クラリネットカフェの後にゆっくりお散歩してみてはいかがでしょうか。(荒木)


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今週末の演奏メニュー

3月25日(日)10時40分~ 於:本郷・金魚坂
コーヒーつき 1,500円

クラリネットカフェvol.4

トマジ「3つのディヴェルティメント」
ピアソラ「3つのタンゴ」
ファルカシュ「17世紀の古いハンガリー舞曲」
ほか

クラリネット四重奏:
山口真由 伊藤めぐみ 櫻田はるか 荒木こずえ

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