モーツァルトとシュタードラーvol.1(カフコンス第14回)2005-02-27

*曲目

モーツァルト「弦楽四重奏曲 第4番 ハ長調」
Wolfgang Amadeus Mozart (1756-91)
Quartetto K.157 (1772-3)
  1.Allegro
  2.Andante
  3.Presto

同「クラリネット五重奏曲 イ長調」
Quintett für Klarinette und Streichquartett K.581 (1789)
  1.Allegro
  2.Larghetto
  3.Menuetto
  4.Allegretto con variazioni


*出演

漆原直美(ヴァイオリン)
清岡優子(ヴァイオリン)
冨田大輔(ヴィオラ)
夏秋彩(チェロ)
大橋裕子(クラリネット)


*プログラムコメント

 モーツァルト自身が「シュタードラーの五重奏曲」と呼ぶ「クラリネット五重奏曲」は、親友で名クラリネット奏者のアントン・シュタードラー(1753-1812)のために作曲された。クラリネットは当時普及し始めたばかりの楽器だったが、81年にウィーンへ移りシュタードラーの名演に魅せられたモーツァルトはこれをオペラや交響曲に駆使、晩年には彼に約束していた五重奏曲と協奏曲を遺した(協奏曲は死の2ヶ月前、あのレクイエム依頼人の訪問を受けた後に書かれた)。二人の天才によってクラリネットは不動の地位を得、金字塔となる作品が生まれたのだ…が、シュタードラーについては、モーツァルトから博打で金をまきあげていたとか、モーツァルトのクラリネット作品の多くの自筆譜が消失したのはシュタードラーが質に入れたから、などという噂も伝えられている。モーツァルト研究家のアーベルトが「雲のない春の朝」と評した「五重奏曲」の美しさからは想像もつかない悪友だったようで、「アマデウス」のみならず「アントン」の素顔ももっと詳しく知りたいところである。
 なお「弦楽四重奏曲k.157」はイタリア旅行中にイタリア様式にならって書かれたモーツァルト16歳の作品。円熟期の名作とあわせてお楽しみ下さい。

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