ロジャー・ロード2022-11-22

今日11/22は6月の還暦祝いで取り上げたスティーヴン・ハフさんの61歳のお誕生日です。HAPPY BIRTHDAY!

12/11のカフコンスではその1年遅れの還暦祝いの演奏メンバーが再集結して、今度は1年前倒しの生誕100年を祝います。6月はそれぞれのソロでしたが今回はアンサンブル。前回あっという間だったオーボエもたっぷりお聴きいただけますので、ぜひまたご来場ください!


さて、マデリーン・ドリングの死後、彼女の作品を広めようと奔走したのが夫のオーボエ奏者ロジャー・ロード(1924-2014)です。ロジャーは1942-43年と46-47年に王立音楽大学で学び(マデリーンとは学内で43年に出会い47年に結婚し)ました。途中の空白期間には空軍の軍楽隊に所属(兵役?)、その後いくつかのオーケストラを経て1953–86年にはロンドン交響楽団の首席を務めました。

彼は演奏活動の傍ら、マデリーンの遺した未出版の作品を整理して出版し(今回の曲目も半分は彼によって出版されたもの)、作品を演奏する人や研究する人への協力や支援も惜しみませんでした。かのニューグローブ音楽事典にマデリーンの名前が載ったのも彼の働きかけによるものだそうです。妻への愛情だけでなく、すぐれた音楽を後世に残そうという使命感が彼をつき動かしていたのではと思います。

…と、まるで映画のようなストーリーなので生誕100年記念に映画化はどうでしょう? それは冗談としても、来年の生誕100年をきっかけとして1つでも多くの作品が出版・再版されることに期待しています。


ところでロジャーさんの録音には室内楽や協奏曲もありますが、ロンドン交響楽団といえばスターウォーズ。在籍年からして彼もきっと演奏していたのでは? 今度観る時はオーボエもじっくり聴いてみようと思います!


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来月の演奏メニュー

2022年12月11日(日) 11時開演(10時40分開場)
於:本郷・金魚坂 / コーヒーまたは中国茶つき 1,500円

cafconc第153回
マデリーン・ドリング〜生誕100年に先駆けて

ドリング「フルート・オーボエ・ピアノのための三重奏曲」
同「シェイクスピアによる歌曲集」より
  Willow song / Blow, blow thou winter wind /
  Come away, death / The cuckoo / It was a lover
同「オーボエ・ファゴット・ピアノのための三重奏曲」

中村淳(フルート)
荒木良太(オーボエ)
江草智子(ファゴット)
柳沢亜紀(ソプラノ)
川北祥子(ピアノ)

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