フリスキン/サンドイッチ2012-05-08

コベットの作曲コンクールには各回とも67作品が集まり、結果は

第1回(1905年、弦楽四重奏)
1位 ウィリアム・ハールストーン
2位 フランク・ブリッジ
3位 ハイドン・ウッド

第2回(1907年、ピアノ三重奏)
1位 フランク・ブリッジ
2位 ジェームズ・フリスキン ←今回の演奏曲
3位 ジョン・アイアランド  ←今回の演奏曲

となりました。(ちなみに選曲の段階ではこの順位を知らず「幻想」にも絞っていませんでしたので、わざわざ1位を外して2位と3位を取り上げたわけではありません/焦)

ピアニスト、バッハ弾きとして知られるフリスキン(1886−1967)ですが、コンクール応募時は王立音楽大学でピアノと作曲を学んでいました。同じスタンフォード門下のアイアランドやブリッジが入賞時に30歳近いのに対し、フリスキンは第2回に21歳で2位、第1回にも19歳で入選しており、相当優秀な学生だったと思われます。

アイアランドやバックスのトリオが情熱に溢れているのに比べ、フリスキン作は寂しさに満ち、冷めているようにも感じられます。また、アイアランドらの作がブラームスから未来へ向かっているとすれば、フリスキン作はメンデルスゾーンあたりを振り返っているようにも思えます(彼の他の作品はそうでもないようです)。が、今回は、確実に大作なブリッジではなく、少々不思議な印象のフリスキンに敢えて挑戦することにしました。ご来聴いただけたら嬉しいです。

アメリカに渡ったイギリスのサンドイッチ?

さて、今回の食文化研究はサンドイッチ。具は卵&キュウリ、チェダーチーズ&ターキー、コンビーフ&ポテトです。ターキーがスペシャルなつもりで作りましたが、その昔のイギリスでは新鮮なキュウリを入手できるのがステイタスで(自分の農園があったり、海外から特別に取り寄せたり?)、キュウリのサンドイッチこそがスペシャルな物だったそうです。

そして、イギリスの正式(?)なサンドイッチは具の味付けに塩しか使わないという説も。知らずにマスタードやコショウも入れてしまいましたが、(フリスキンのように)アメリカに渡ったイギリスのサンドイッチ、ということで...


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今月の演奏メニュー

2012年5月13日(日) 11時開演(10時40分開場)
於:本郷・金魚坂 / コーヒーつき 1,500円

イギリスの三重奏

フリスキン「幻想三重奏曲」
レベッカ・クラーク「子守唄」(vn&vc)
アイアランド「幻想三重奏曲(三重奏曲第1番)」

島﨑祐子(ヴァイオリン)
船田裕子(チェロ)
川北祥子(ピアノ)

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