生誕100年に先駆けて2022-11-01

次回カフコンスは6月の還暦企画の演奏者5人が再集結。還暦企画は1年遅れましたが、今回は来年の生誕100年を1ヶ月フライングで、マデリーン・ドリングの2つのトリオと歌曲を演奏します。

マデリーン・ドリング(1923-77)は「イギリスのプーランク」とも呼ばれる作曲家・女優です。楽譜の表紙にも美しいポートレートが!
trios
songs


--------------------------------------------------

来月の演奏メニュー

2022年12月11日(日) 11時開演(10時40分開場)
於:本郷・金魚坂 / コーヒーまたは中国茶つき 1,500円

cafconc第153回
マデリーン・ドリング〜生誕100年に先駆けて

ドリング「フルート・オーボエ・ピアノのための三重奏曲」
同「シェイクスピアによる歌曲集」より
同「オーボエ・ファゴット・ピアノのための三重奏曲」

中村淳(フルート)
荒木良太(オーボエ)
江草智子(ファゴット)
柳沢亜紀(ソプラノ)
川北祥子(ピアノ)

--------------------------------------------------

マデリーン・ドリング2022-11-16

今回特集するマデリーン・ドリング(1923-77)は20世紀イギリスの作曲家・女優で、ピアノやヴァイオリンも弾き、歌も歌い、歌詞も書き、イラストや水彩画も描くというマルチアーティストです。

母親がメゾソプラノ歌手、建築家の父親はアマチュアのチェロ・ピアノ奏者で腹話術も得意、という環境で育ったマデリーンは、幼少からピアノ、ヴァイオリン、歌、児童劇団で才能を発揮し、10歳で奨学金を得て王立音楽大学のジュニア部門に入学すると、生徒たちの公演での演奏や演技、作編曲においても活躍します(が作品は本格的すぎて同世代の生徒たちには演奏困難だったりもしたようです)。15歳の時には自作のヴァイオリン作品の演奏で学校代表としてBBCの生放送に出演。16歳で正規の学生になると作曲をヴォーンウィリアムズ、ゴードン・ジェイコブらに師事、平行して演技とパントマイムも学びます。

そして演劇のクラスで出会ったオーボエ奏者ロジャー・ロード(1924–2014)と23歳で結婚(親しくなったきっかけは彼のオーディションの伴奏だったそう)、一人息子も生まれ、夫はロンドン交響楽団の首席となって活躍します。マデリーンは仕事として舞台やテレビの音楽を書き、女優としても舞台に立つかたわら、歌曲や器楽曲を中心に自身の作品を作曲しますが、彼女が54歳で脳出血(脳動脈瘤)で亡くなった時にはその多くが未出版でした。(つづく)


--------------------------------------------------

来月の演奏メニュー

2022年12月11日(日) 11時開演(10時40分開場)
於:本郷・金魚坂 / コーヒーまたは中国茶つき 1,500円

cafconc第153回
マデリーン・ドリング〜生誕100年に先駆けて

ドリング「フルート・オーボエ・ピアノのための三重奏曲」
同「シェイクスピアによる歌曲集」より
  Willow song / Blow, blow thou winter wind /
  Come away, death / The cuckoo / It was a lover
同「オーボエ・ファゴット・ピアノのための三重奏曲」

中村淳(フルート)
荒木良太(オーボエ)
江草智子(ファゴット)
柳沢亜紀(ソプラノ)
川北祥子(ピアノ)

--------------------------------------------------

ロジャー・ロード2022-11-22

今日11/22は6月の還暦祝いで取り上げたスティーヴン・ハフさんの61歳のお誕生日です。HAPPY BIRTHDAY!

12/11のカフコンスではその1年遅れの還暦祝いの演奏メンバーが再集結して、今度は1年前倒しの生誕100年を祝います。6月はそれぞれのソロでしたが今回はアンサンブル。前回あっという間だったオーボエもたっぷりお聴きいただけますので、ぜひまたご来場ください!


さて、マデリーン・ドリングの死後、彼女の作品を広めようと奔走したのが夫のオーボエ奏者ロジャー・ロード(1924-2014)です。ロジャーは1942-43年と46-47年に王立音楽大学で学び(マデリーンとは学内で43年に出会い47年に結婚し)ました。途中の空白期間には空軍の軍楽隊に所属(兵役?)、その後いくつかのオーケストラを経て1953–86年にはロンドン交響楽団の首席を務めました。

彼は演奏活動の傍ら、マデリーンの遺した未出版の作品を整理して出版し(今回の曲目も半分は彼によって出版されたもの)、作品を演奏する人や研究する人への協力や支援も惜しみませんでした。かのニューグローブ音楽事典にマデリーンの名前が載ったのも彼の働きかけによるものだそうです。妻への愛情だけでなく、すぐれた音楽を後世に残そうという使命感が彼をつき動かしていたのではと思います。

…と、まるで映画のようなストーリーなので生誕100年記念に映画化はどうでしょう? それは冗談としても、来年の生誕100年をきっかけとして1つでも多くの作品が出版・再版されることに期待しています。


ところでロジャーさんの録音には室内楽や協奏曲もありますが、ロンドン交響楽団といえばスターウォーズ。在籍年からして彼もきっと演奏していたのでは? 今度観る時はオーボエもじっくり聴いてみようと思います!


--------------------------------------------------

来月の演奏メニュー

2022年12月11日(日) 11時開演(10時40分開場)
於:本郷・金魚坂 / コーヒーまたは中国茶つき 1,500円

cafconc第153回
マデリーン・ドリング〜生誕100年に先駆けて

ドリング「フルート・オーボエ・ピアノのための三重奏曲」
同「シェイクスピアによる歌曲集」より
  Willow song / Blow, blow thou winter wind /
  Come away, death / The cuckoo / It was a lover
同「オーボエ・ファゴット・ピアノのための三重奏曲」

中村淳(フルート)
荒木良太(オーボエ)
江草智子(ファゴット)
柳沢亜紀(ソプラノ)
川北祥子(ピアノ)

--------------------------------------------------