ライバルとの初対面2017-10-25

月曜日にサックスとアコーディオンのデュオコンサートを聴いてきました。私にとって初の生アコーディオンです。

見た目の第一印象はなんだか奇妙な発明品のようでもありました。鍵盤やボタン、レジスター(と呼ぶのかは不明、なんと上部のは顎で押すらしい)がたくさん並んでいて、ジェームズ・ボンドなら秘密兵器や緊急脱出ボタンを仕込んでいそう(笑)

そして最初に演奏されたのはバッハのソナタ。アコーディオンはまさにポータブル・リードオルガン、ソプラノサックスもまるで小さなトランペットのようで、ピアソラの似合う楽器という先入観を一蹴します。そしてボルヌなど自分もピアノで演奏する曲を聴いているとシンパシーも感じるのですが、ピアソラのアヴェマリアでは、アコーディオンはピアノと似て非なる管楽器なのだと再認識させられる瞬間がありました。

というのは、下声が変化しながらディミニュエンドする中で、何小節も続くロングトーンの上声が最後まで美しく残っていたのです!(もちろん名管楽器奏者のようなブレスコントロール?のなせる技だと思います。)音が減衰するピアノでは不可能な保持、ピアニストならこれができたらと思った事が何度もあるのではないでしょうか。レパートリーが共通して、持ち運べて、旋律も得意だなんて、アコーディオンはやはりラスボス...?

ちなみにアヴェマリアは29日にもアコーディオンソロで演奏されますので、あの衝撃をみなさんも是非味わっていただきたいです!そしてバロックも!(川北祥子・ピアノ)


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今週末の演奏メニュー

2017年10月29日(日) 11時開演(10時40分開場)
於:本郷・金魚坂 / コーヒーまたは中国茶つき 1,500円

cafconc第129回
アコーディオンの世界
〜 the classical accordion in Japan

バッハ(マルチェッロ原曲)「協奏曲 BWV974」
 J.S.Bach: Concerto BWV974 (after A.Marcello)
デルベンコ「コラールプレリュード」
 E.Derbenko: Choral prelude
スカルラッティ「ソナタ K8 / K159 / K58」※訂正です
 D.Scarlatti: Sonata K8 / K159 / K58
ピアソラ「アヴェマリア」
 A.Piazzolla: Ave Maria
ファンチェッリ「キューバの水彩画 / 車窓からの10km / 君去りし後」
 L.Fancelli: Acquarelli cubani / 10km al finestrino / After you've gone (after T.Layton)

エツィオ・ギバウド(クラシックアコーディオン)
Ezio Ghibaudo (classical accordion)

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