メンデルスゾーン姉弟の三重奏(カフコンス第51回)2008-05-18

第17回荻窪音楽祭(主催:「クラシック音楽を楽しむ街・荻窪」の会
後援:杉並区/杉並区教育委員会 21世紀の荻窪を考える会
杉並区文化協会)参加公演

*曲目

フェリックス・メンデルスゾーン「三重奏曲 第2番 ハ短調」より
Felix Mendelssohn (1809-47)
Trio op.66 (1845)
  4.Finale: Allegro appasionato

ファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼル「三重奏曲 ニ短調」
Fanny Mendelssohn-Hensel (1805-47)
Trio op.11 (1847)
  1.Allegro molto vivace
  2.Andante espressivo
  3.Lied: Allegretto
  4.Finale: Allegro moderato

(フェリックス・メンデルスゾーン「三重奏曲 第1番 op.45 第3楽章」)


*出演

島﨑祐子(ヴァイオリン)
船田裕子(チェロン)
川北祥子(ピアノ)


*プログラムコメント

 本日はメンデルスゾーンの姉ファニーの代表作「三重奏曲ニ短調op.11」をお聴きいただきます。
 女性が表舞台で活躍する事が好ましくないとされる時代、ファニーは弟を凌ぐ神童という評判にもかかわらず、長年、私的な「日曜音楽会」のみで音楽活動を続けて弟のアドバイザーに徹し、40才にしてようやく自身の作品の出版を決意した翌年、公の活動の場を得た矢先に脳卒中で倒れ、姉を慕う弟も半年後に同じ発作で後を追うように世を去りました。
 「三重奏曲」は死の一ヶ月前に日曜音楽会で初演された作品。10分を超える大規模な一楽章、優美な二楽章、「歌」と名付けられた小さな三楽章、そしてピアノのカデンツァから始まるハンガリー風の終楽章は一楽章の第二主題に還って締め括られます。