さえずりではない鳥の歌2024-07-04

7月20日(土)のカフコンスは2月の「魚たちのカフェ」の3人による「鳥たちのカフェ」。今回も歌曲は前半にアーン、後半にデスノスの詩による作品を入れています。まず前半、フルートの「森の小鳥」に続いては、森の中で小鳥に出会う「ツグミ」など3曲です。

グノー(1818-93)の「ツグミ(1839)」は、男の子が森の中で小鳥をみつけ、女の子へプレゼントしようと思いつくものの、小鳥は逃げてしまい… という可愛らしい物語。アーン(1874-1947)の「ナイチンゲールがリラの花から(1896初版)」は、夏の訪れを告げるナイチンゲールの声を聞きながら、春の日の失った恋に想いを馳せる歌。一転してシャミナード(1857-1944)の「マドリガル(1886初版)」は、君の優しいキスは気まぐれな鳥のようだ!と幸せいっぱいに歌います。

いずれもシューマンのリートを思わせるような19世紀のフランス歌曲です。曲探しの前には、デーヴィス的に言えば「鳥の歌曲はなぜコロラトゥーラ向けばかりなのだろう? なぜ鳥の声を模倣してばかりなのだろう?」と思っていましたが、さえずりとはまた違った素敵な鳥の歌が見つかりました。前後に演奏する、さえずりで構成されたフルート曲・ピアノ曲との対比もお楽しみください。


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今月の演奏メニュー

2024年7月20日(土) 10時30分開演 (10時10分開場 11時30分終演予定)
於:本郷・金魚坂 (新店舗) / コーヒーまたは中国茶つき 1,800円

cafconc第164回
鳥たちのカフェ

デーヴィス「鳥の歌」 ソプラノ・フルート・ピアノ
ドップラー「森の小鳥」 フルート・ピアノ
グノー「ツグミ」 ソプラノ・ピアノ
アーン「ナイチンゲールがリラの花から」 ソプラノ・ピアノ
シャミナード「マドリガル」 ソプラノ・ピアノ
エマニュエル「ソナチネ ”田園”」 ピアノ
ヴィエネル「カッコウ/リンゴの花/フクロウ」 ソプラノ・ピアノ
コスマ「コロラドの鳥」 ソプラノ・ピアノ
ルーセル「ロンサールの二つの詩」 ソプラノ・フルート
メシアン「クロツグミ」 フルート・ピアノ

石橋美時(フルート)
渡辺有里香(ソプラノ)
川北祥子(ピアノ)

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