羊は安らかに草を食み2015-01-16

最初に演奏する「羊は安らかに草を食み」は、バッハの「狩りのカンタータ」の中の有名なアリアです。「狩りのカンタータ」は、ヴァイマール大公が、狩猟の好きな友人の誕生日を祝うためにバッハに書かせたもので、このアリアでも、羊たちの穏やかな風景を思わせる音楽にのせて「良い羊飼いが見守っていれば、羊は安らかに草を食んでいられる、良い領主が治めていれば、人々は平和を感じられる」と領主を称える詞が歌われます。

今回はこのアリアをピアノ版で演奏します。いわゆる超絶技巧編曲とは違って地味ですが、時々さりげなくフルート二重奏と歌の計3声を右手で同時に弾いたりするあたりに少しだけご注目いただけたらと思います。

ちなみにこの曲はエンドレスで繰り返しが可能で、BGMにも重宝されますが、某バス会社の深夜バスでは到着のアナウンスに使われていて、早朝この曲で目覚めると、頭の中で一日中エンドレスで羊が草を食んでしまいます...(K)


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新年の演奏メニュー

2015年1月25日(日) 11時開演(10時40分開場)
於:本郷・金魚坂 / コーヒーまたは中国茶つき 1,500円

cafconc第113回
12周年・二度目の未年に寄せて

バッハ=ペトリ「羊は安らかに草を食み」          川北
モンテヴェルディ「私は愛らしい羊飼いの娘」  柳沢・渡辺・江草
ムーケ「パンと羊飼い」               山本・川北
クック「羊飼い」 他             渡辺・大橋・川北
シューベルト「岩上の羊飼い」         柳沢・大橋・川北
ジェフスキ「パニュルジュの羊」♪演奏に是非ご参加ください!

江草智子(ファゴット)
大橋裕子(クラリネット)
川北祥子(ピアノ)
柳沢亜紀(ソプラノ)
山本葵(フルート)
渡辺有里香(ソプラノ)

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3つの無垢の歌2015-01-18

12年前、カフコンスの第1回でやはり羊をテーマにArnold CookeのThree songs of innocenceを取り上げた。羊の曲といっても最初は岩上の羊飼いくらいしか浮かばなかったが、探してみるとCookeも同じ編成で羊飼いの曲を書いていたのだ。

それにしてもCookeと言う名すら初めて聞いた。譜面はそう難解ではないが、一体どんな風に演奏すればよいのか不安だった。考えてみれば、もう学生ではなかったが、いつも音源や訳や解釈がついた曲にしか取り組んでこなかったなと気付いた。とりあえず詩を訳し雰囲気を思い描き音と照らし合わせてみよう。そんなところから少しずつ曲を体に入れていく。

この不安はそれから今日に至るまで続いている。カフコンスで取り上げる曲はほぼ不安から始まる。しかし、本番を終えてみると、ひとつ何かを生み出したような、達成感のようなものを得ることができた。それに単純に、なんとたくさん素敵な曲が存在していることか!まさに多種多様な曲と出会わせてくれ、こういう音楽活動をやりたかったことに気づかせてくれたカフコンス、感謝の気持ちでいっぱいだ。ボツになったものも含めさまざまな楽譜や、試行錯誤の稽古の時間は大切な宝物だ。

また巡ってきた羊の年。もう一度クックを歌ってみよう。今回はもう知っているクックに挑戦だ。たしか羊にちなんで白い衣装を着たように思う。まだ似合うだろうか?そういえば、初めの羊の年に荻窪に聞きにいらしてた3歳のお嬢さんは、すっかりレディになっていることだろう。(W)


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今月の演奏メニュー

2015年1月25日(日) 11時開演(10時40分開場)
於:本郷・金魚坂 / コーヒーまたは中国茶つき 1,500円

cafconc第113回
12周年・二度目の未年に寄せて

バッハ=ペトリ「羊は安らかに草を食み」          川北
モンテヴェルディ「私は愛らしい羊飼いの娘」  柳沢・渡辺・江草
ムーケ「パンと羊飼い」               山本・川北
クック「羊飼い」 他             渡辺・大橋・川北
シューベルト「岩上の羊飼い」         柳沢・大橋・川北
ジェフスキ「パニュルジュの羊」♪演奏に是非ご参加ください!

江草智子(ファゴット)
大橋裕子(クラリネット)
川北祥子(ピアノ)
柳沢亜紀(ソプラノ)
山本葵(フルート)
渡辺有里香(ソプラノ)

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パニュルジュの羊2015-01-20

ジェフスキの「パニュルジュの羊」は、「ミニマルミュージック」や「偶然性(不確定性)の音楽」の要素を持つ、1960年代の作品です。楽器や人数は任意、音楽家も音楽家でない人も参加可能で、楽譜には65個の音符が書かれ、それをルールに従って演奏します。ユニークなのは「ミスしてズレても直そうとしないでそのまま演奏を続けよ」という指示。偶然のミスによって生じるズレが25日にはどんな模様を描くのか、私達にも予想ができず、まさに「海の物とも山の物ともつかない」状態です。羊なら山の物でしょ?と思われるかもしれませんが、曲名が元々「羊を海に投げ込むお話」ですし...

そんな「パニュルジュの羊」、ご来場の皆様もぜひご参加下さい。演奏方法は1/2の記事にまとめていますが、1/20付の変更点は次の通りです。

<楽譜の演奏方法>
・1、1-2、1-2-3、1-2-3-4のように、1〜65になるまで演奏します。
・最終回の65の音は、全員が辿り着くまで伸ばします。

<速度>
・今回は♪=200位で演奏を始めます。
・「1〜15を演奏する回」から速度を上げます(1〜2割増予定)。
・「1〜27を演奏する回」から速度を上げます(1〜2割増予定)。
・最後の「1〜65を演奏する回」は、各自、最後まで自由にaccelerando(だんだん速く)していきます。

・最初から少しずつaccelerando(速度を上げ)、♪=300〜320くらいになったらその速さを維持します。終盤は自由なaccelerandoも可。(1/24訂正)


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今月の演奏メニュー

2015年1月25日(日) 11時開演(10時40分開場)
於:本郷・金魚坂 / コーヒーまたは中国茶つき 1,500円

cafconc第113回
12周年・二度目の未年に寄せて

バッハ=ペトリ「羊は安らかに草を食み」          川北
モンテヴェルディ「私は愛らしい羊飼いの娘」  柳沢・渡辺・江草
ムーケ「パンと羊飼い」               山本・川北
クック「羊飼い」 他             渡辺・大橋・川北
シューベルト「岩上の羊飼い」         柳沢・大橋・川北
ジェフスキ「パニュルジュの羊」♪演奏に是非ご参加ください!

江草智子(ファゴット)
大橋裕子(クラリネット)
川北祥子(ピアノ)
柳沢亜紀(ソプラノ)
山本葵(フルート)
渡辺有里香(ソプラノ)

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