愛を失って、はかなくなること2017-01-17

歌っていると、失恋して命を落としたり、命を絶とうとする場面によく出くわす。文学作品には東西問わずよくあるストーリーだ。実際の行動であれ比喩であれ、愛や恋に思い悲しんで死を選ぶというのはすごいことだ。

クロイツァーの「水車」では、やはり愛を失って死んでしまいたいと思うのだが、そのわりに悲壮感が漂っていない。何だか若く美しい青春時代を懐かしく思い出しているようでもある。この主人公には死を選ばず、後に素敵な伴侶を得て幸せに長生きしていてほしいと思わせる、陽の雰囲気を持った曲であると思う。

ところで私は、愛を失って自死以外で命を落とす時、医学的原因は何なんだろう、とか考えてしまう。あまりのショックで心臓発作なのか、頭に血が上って脳溢血なのか、じわじわ死に向かうなら拒食症…?などと。そして、究極の愛だわ、なんとロマンチック、と思わないこともないのだが、思われた方(フった方)の身になったことはあるのだろうか、と密かに思ってしまうのでした。
<渡辺>


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2017年1月22日(日) 11時開演(10時40分開場)
於:本郷・金魚坂 / コーヒーまたは中国茶つき 1,500円

cafconc第123回
コンラディン・クロイツァー室内楽作品集

クロイツァー「変奏曲」(ファゴット・ピアノ)
同「水車」(ソプラノ・クラリネット・ピアノ )
同「三重奏曲 op.43」(クラリネット・ファゴット・ピアノ)

大橋裕子(クラリネット)
江草智子(ファゴット)
川北祥子(ピアノ)
ゲスト:渡辺有里香(ソプラノ)

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