ご来場ありがとうございました2020-08-05

梅雨も明けてスポーツ日和となった日曜日、カフコンス的スポーツの祭典を無事に開催することができました。多数のご来場ありがとうございました。

次回は3、5月から延期した「民謡紀行〜バスクからスペインへ」を10月25日に予定しています。詳細はまたこのブログにて。


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次回の演奏メニュー

2020年10月25日(日) 11時開演(10時40分開場)
於:本郷・金魚坂 / コーヒーまたは中国茶つき 1,500円
※都合により内容を変更して開催します

cafconc第146回
民謡紀行〜バスクからスペインへ

ラヴェル「スペインの歌」
カントルーブ「バスク地方の歌」(全5曲)
トゥリーナ「ゲルニカの木」(ピアノソロ)
カステルヌオーヴォ=テデスコ「3つのセファルディの歌」
オブラドルス「スペイン民謡集」より
  Trova / Al amor / Oh, que buen amor /
  La guitarra sin prima / El tumba y lé

渡辺有里香(ソプラノ)
川北祥子(ピアノ)


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スポーツカフェ・2020TOKYO(カフコンス第145回)2020-08-02


*曲目

<ピアノ>
ブリテン「休日の日記」より
Benjamin Britten (1913-76)
Holiday diary op.5 (1934)
  1. Early morning bathe 早朝のシャワー
  2. Sailing セーリング

<フルート>
ケックラン「スイミング」
Charles Koechlin (1867-1950)
Swimming op.149-3 (1935)
ペッテション=ベリエル「ローンテニス」
Wilhelm Peterson-Berger (1867-1942)
Lawn tennis op.16-3 (1896)

<ソプラノ (*バリトン)>
シベリウス「トリアノンでのテニス」
Jean Sibelius (1865-1957)
Ballspelet vid Trianon op.36-3 (1899)
シューマン「マイティ・ケイシー」より
William Schuman (1910-92)
The mighty Casey (1951)
  You look so sweet today 今日は一段と綺麗だ*
  Kiss me not goodbye さよならでないキスを
  A Prayer 祈り

<バリトン>
バーンスタイン「タヒチ島の騒動」より
Leonard Bernstein (1910-92)
Trouble in Tahiti (1951)
  There's a law 男には掟がある

<ファゴット>
チェレプニン「スポーツのソナチネ」
Alexander Tcherepnin (1899-1977)
Sonatine sportive op.63 (1934)
  1. Lutte ボクシング
  2. Mi temps ハーフタイム
  3. Course 陸上レース


*出演

柳沢亜紀(ソプラノ)
藪内俊弥(バリトン)
石橋美時(フルート)
江草智子(ファゴット)
川北祥子(ピアノ)


*曲目と歌詞大意

 本日は「スポーツを楽しむ休日の日記」をコンセプトに、様々な曲をリレー形式で演奏します。音楽によるスポーツの一日をお楽しみください。

*ブリテン「早朝のシャワー」

 近代イギリスとフランスのウォータースポーツ作品の前に、前奏として同じブリテンの「休日の日記」から「早朝のシャワー」を演奏します。シャワーを音楽化するという発想がユニークでユーモラス。楽譜5ページ中、お湯が出るまでに1ページ、止まるのに1ページかかります。

*ブリテン「セーリング」
*ケックラン「スイミング」

 「セーリング」は帆の向きが変わるかのような転調が印象的。緩急緩の対比は、ゆったりと海に浮かんでいるように見える遠景と、水しぶきの飛ぶようなクローズアップかもしれません。

 「スイミング」は、ケックランがお気に入りの女優リリアン・ハーヴェイに寄せた「リリアンのアルバム」第2集の第3曲。クルーザーで航海中の富豪に近づくためにリリアンが溺れたふりをする、という映画のシーンから着想され、フルートによるリリアンの音型(ケックランが一貫して使用している)がピアノの波に飲み込まれそうになりながら泳ぎます。

*ペッテション=ベリエル「ローンテニス」
*シベリウス「トリアノンでのテニス」

 テニスにまつわる19世紀北欧の二つの作品です。スウェーデンの作曲家ペッテション=ベリエルはドイツ留学から帰った際にテニスを母国に紹介した人物でもあり、世界で最も美しい土地と呼んで愛したフレースエー島の風景を描く小品集「フレースエーの花々」にも、この「ローンテニス」が登場します。

 「トリアノンでのテニス」はフィンランドのシベリウスの歌曲ですが、18世紀フランスの貴族の子供たちがトリアノンの庭園でテニスに興じる様子が歌われ、曲の最後にはフランス革命が迫っていることも暗示されます。(なお歌詞大意は英語版からの訳。)

 トリアノンの木々の間に
 おしゃべりやボールの音、笑い声が響く
 羊飼いの帽子をかぶった小さな侯爵たちが
 微笑み歌う、ロンラリドン、と

 ハイヒールをはいた小さな侯爵たちが
 皆で無邪気に遊ぶ
 若い羊飼いの役は
 リンドール子爵とアルセステ陛下

 しかし突然、一番近い木から
 荒々しく、頭が突き出た

 子爵が叫んだ「そこに頭が!」
 陛下はボールを打ち損ねた
 「それは何?」「それは誰?」と
 四方から声が聞こえた

 皆の鼻にしわが寄り
 頭はすぐに引っ込んだ
 そして侯爵たちは軽快に跳ね
 ボールはペアからペアへと飛び交った

 しかし向こうでは、静かに、重い足どりで
 農民の息子、首切りジュルダンが歩いていた

*シューマン
「今日は一段と綺麗だ〜さよならでないキスを」「祈り」

 歌曲に続いては20世紀アメリカの二本のオペラです。「マイティ・ケイシー」は野球の試合そのものが登場するオペラで、作曲者が子供の頃に大好きだった野球の詩「Casey at the bat」を元に作曲されました。本日は主人公の恋人メリーの試合前と試合中のアリアを演奏します。

 (州の決勝戦の日、球場にやってきたメリーに、警備員は、スカウトが視察に来ることを告げる。)

 メリー、今日は一段と綺麗だ、こんなに美人になって
 昔はおさげ髪にジーンズの、上手い一塁手だった

 三塁よ、それに、上手くはなかったわ

 野球帽をかぶって、男の子よりも足が速くて
 いつもここでケイシーをずっと見つめていたね

 違うわ、みんなのことを見てたのよ

 ある日彼が両手にかわいい女の子を連れてきたら
 君は走って帰ってしまった、でも次の日には
 ドレスを着て、髪にもリボンをつけてきたね

 覚えてないわ、ドレスは何度も着たもの

 今は誰よりも綺麗だ、こんなガールフレンドがいて
 ケイシーはラッキーな奴だよ
 それに、今日もラッキーな日になりそうだ
 大リーグからスカウトが来ているらしいからね
 わかるだろう? 見に来たんだよ、ケイシーを...
 君のボーイフレンドを!

 知らなかったわ
 ケイシーは行きたくない、ここに残りたいはずよ
 ここ以外ではプレーしない、ここを離れないわ
 スカウトなんて嘘... きっと他の人を見に来たのよ
 ケイシーは行きたくないわ

 メリー、子供じみたことを言わないで
 誇りに思わなくちゃ

 置いて行かないで、ここに残って私を愛して
 時は儚く流れて恋人たちを裏切るものだから
 寂しくなるよ、なんて言わないで、ただキスして
 さよならでないキスを
 もし私のわがままなら許して、説明できないけれど
 さよならでないキスをしてほしいの

 (2点ビハインドの9回裏2アウト走者なしで、打者は当たっていないフリン。彼とその次のブレイクも出塁すればケイシーに打順が回るのだが...)

 私のお祈りを、誰か聞き届けてください
 自分のためのお願いじゃありません
 マッドヴィルのためです

 ここでは今、皆の心が傷つこうとしています
 私は全然得をしません... もし彼がこの試合の
 ヒーローになったら、私を置いて行ってしまうから

 それでも、どうか、フリンにヒットを、
 それでなければ四球か死球を、
 そしてブレイクも、そしてケイシーを打席に!

 もうお願いはしません
  ママやパパが病気にならなければ
 これが私のお祈りです


*バーンスタイン「男には掟がある」

 バーンスタインのオペラ「タヒチ島の騒動」からは、仕事もスポーツも万能な主人公サムの「勝者のアリア」です。ハンドボールのトーナメントで優勝したサムがジムでボクササイズをしながら歌います。

 男には掟がある、成功する男と成功しない男がいる
 泳ぐ魚と釣られる魚がいる
 本を読みあさって勝者の技を研究し続け、
 ルールを実践して毎日少しずつ改善する男たち
 彼らは魂を捨て、エゴも力も衝動も意志も
 欲望も捨てて、一生懸命になる
 しかし、決して、決して、勝つことはない!

 男には掟がある、たるんだ男とスリムな男がいる
 太った魚と小ぎれいな魚がいる
 昼は仕事に汗を流して打ち負かされ、
 夜はサウナで汗を流し、健康器具を買い込む男たち
 彼らは1週間レモンだけ食べ、次の週は野菜と水と
 クラッカーとレモンだけ食べ、酒もやめる
 しかし、決して、決して、スリムにはなれない!

 勝者! 勝者は勝者として生まれるのだ
 ディナーも減量も心配しなくていい
 彼は勝者、自然児、ヒーローなのだから!
 人間はもともと不平等!
 触れたものは黄金に変わり、決断は常に正しく、
 七人分の仕事をこなし、一日七時間眠る男たち
 彼らに任せればいいのだ、火や雪や雹、
 最悪の災害にも、きっと微笑んで応えてくれるだろう
 彼らは常に、常に、勝者なのだから!

*チェレプニン「スポーツのソナチネ」
 ボクシング/ハーフタイム/陸上レース

 本日最後の曲、ロシア出身の作曲家チェレプニンの「スポーツのソナチネ」は、ファゴット対ピアノの試合です。第一楽章「ボクシング」は、相手と同じ音に到達したらクリーンヒットというルールで、アグレッシブに攻めたりディフェンスに徹したり、最後には両者同時にパンチが決まります。息抜きのひとときを描く「ハーフタイム」を挟み、第三楽章はカノンによる「陸上レース」。ピアノはスタートでファゴットに2小節の遅れをとりますが、その後1小節、半小節、八分音符2個、1個、と追い上げ、音高も3度下から2度下、半音下、と迫ります。最後はピアノが先にフィニッシュできたのか、ファゴットが16分音符で駆け抜けたのでしょうか?


*ブログ

2020-08-05 ご来場ありがとうございました
2020-08-02 スポーツカフェ・2020TOKYO(カフコンス第145回)
2020-08-01 ボクシング&短距離走
2020-07-30 勝者&敗者の掟
2020-07-28 試合前&9回裏2アウトの祈り
2020-07-26 フレースエー&トリアノンでのテニス
2020-07-25 セーリング&スイミング
2020-07-23 音楽のスポーツカフェ!

ボクシング&短距離走2020-08-01

明日の「スポーツカフェ」では、「スポーツを楽しむ夏の休日の日記」をコンセプトに、様々なスポーツの曲をリレー形式で演奏します。ボクササイズのアリアの後、最後はボクシングと陸上の試合です。

ロシア出身の作曲家チェレプニン(1899-1977)の「スポーツのソナチネ op.63(1939)」では、ファゴットとピアノが「対戦者」に設定されています。第1楽章「ボクシング」は、どうやら相手と同じ音に到達したらクリーンヒットというルールのようで、ファゴットとピアノが相手の音を狙ってアグレッシブに攻めたりディフェンスに徹したり。最後には両者同時にパンチが決まり、作曲者は「判定は聴衆に委ねる」そうです。

試合と試合の間の息抜きのひとときを描く緩徐楽章「ハーフタイム」を挟み、第3楽章はカノンの形式による「陸上レース」。ピアノはスタートでファゴットに2小節(8分の6拍子なので8分音符12個)の遅れをとりますが、次第に1小節(6個)、半小節(3個)、8分音符2個、1個、と追い上げ、音高も3度下から2度下、半音下、と迫ります(追いかけるのでなく追い越そうと思って弾くカノンは初めてです)。最後はついにピアノが先にフィニッシュしたのか、ファゴットが16分音符で駆け抜けたのか? メダルの行方はぜひお聴きになってご想像ください。

本当ならこんな競技が毎日繰り広げられていたはずの今夏、せめて音楽でスポーツの一日をお楽しみいただけたらと思います。ご来場をお待ちいたしております。


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明日の演奏メニュー

2020年8月2日(日) 11時開演(10時40分開場)
於:本郷・金魚坂 / コーヒーまたは中国茶つき 1,500円

cafconc第145回
スポーツカフェ・2020TOKYO

ブリテン「休日の日記」より
   早朝のシャワー/セーリング(ピアノ)
ケックラン「リリアンのアルバム」より
   スイミング(フルート)
ペッテション=ベリエル「フレースエーの花々」より
   ローンテニス(フルート)
シベリウス「6つの歌 op.36」より
   トリアノンでのテニス(ソプラノ)
ウィリアム・シューマン「野球オペラ マイティ・ケイシー」より
   9回裏の祈りのアリア/他(ソプラノとバリトン)
バーンスタイン「タヒチ島の騒動」より
   スポーツクラブのロッカールームでの勝者のアリア(バリトン)
チェレプニン「ソナチネ・スポーティフ」
   1.ボクシング 2.ハーフタイム 3.陸上レース(ファゴット)

柳沢亜紀(ソプラノ)
藪内俊弥(バリトン)
石橋美時(フルート)
江草智子(ファゴット)
川北祥子(ピアノ)

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