グルメな鳥と愛しい鳥2024-07-14

7月20日(土)の「鳥たちのカフェ」の曲目は、フルート奏者の嘆きをプロローグとして、前半は19世紀のフルート作品と歌曲、1887年のピアノ曲を挟み、後半は20世紀の歌曲とフルート作品、という構成です。ピアノ曲がカッコウで終わるので、後半の歌曲は「カッコウ」から始めます。

まずはデスノスの詩による言葉遊びが楽しい4曲、ヴィエネル(1896-1982)の「お話の歌(1954-5)/お花の歌(1957)」より「カッコウ/リンゴの花/フクロウ」と、コスマ(1905-69)の「トリスタンの動物園(1967)」より「コロラドの鳥」です。ヴィエネルを取り上げるのは5回目で計21曲になりましたが、毎回どれも小粒ながら個性的な曲ばかり。全80曲制覇を目指してこれからも演奏していきたいと思います。「コロラドの鳥」は詩においしそうなお菓子や飲物が並びます。そういえば前回の「お気楽な魚」も食前酒を飲んでいました。

そして今回のメインは、今年が生誕500年にあたるロンサール(1524-1584)の詩「私の愛しいうぐいすよ」「空、大気、風」にルーセル(1869-1937)が作曲した「ロンサールの2つの詩(1924)」です(作曲年もちょうど100年前なのは偶然でなく、ロンサール生誕400年の記念企画のために書かれたから)。ロンサールといえば韻を踏んだ詩を有節のメロディで竪琴にのせて歌うイメージもありますが、この曲は語るようなソプラノとフルート、という2本の線だけのような形で書かれています。もちろん1曲目はフルートが「鳥の役」を受け持ちます。


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今月の演奏メニュー

2024年7月20日(土) 10時30分開演 (10時10分開場 11時30分終演予定)
於:本郷・金魚坂 (新店舗) / コーヒーまたは中国茶つき 1,800円

cafconc第164回
鳥たちのカフェ

デーヴィス「鳥の歌」 ソプラノ・フルート・ピアノ
ドップラー「森の小鳥」 フルート・ピアノ
グノー「ツグミ」 ソプラノ・ピアノ
アーン「ナイチンゲールがリラの花から」 ソプラノ・ピアノ
シャミナード「マドリガル」 ソプラノ・ピアノ
エマニュエル「ソナチネ ”田園”」 ピアノ
ヴィエネル「カッコウ/リンゴの花/フクロウ」 ソプラノ・ピアノ
コスマ「コロラドの鳥」 ソプラノ・ピアノ
ルーセル「ロンサールの二つの詩」 ソプラノ・フルート
メシアン「クロツグミ」 フルート・ピアノ

石橋美時(フルート)
渡辺有里香(ソプラノ)
川北祥子(ピアノ)

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