情報のない「世界の民族舞曲集」2022-05-15

カフコンスでピアノ曲を演奏するのは実は歌手の休憩のためという消極的理由だったりもするのですが、今回は紀行番組の移動の車中のイメージで(?)、トゥリーナの「スペイン民謡に基づく2つの踊り」第2番、バスク民謡「ゲルニカの木」を選んでみました。

今回の演奏曲は全て民謡(または古い歌)からの編曲作品で、基本的に歌は元のメロディをそのまま歌いますが、この「ゲルニカの木」ではどんどん転調したり、旋律を変化させたりつなぎ合わせたりもします。たとえば「さくらさくら」で言えば「やよいのそらはみわたす/かすみか」のような感じです。歌だと歌えなくなってしまいますがピアノ曲ならこんな編曲もできるわけです。

これを「バスク地方の歌」の後に弾き始めると実にしっくり繋がりつつ、トゥリーナの編曲が濃くなるにつれてスペイン色が濃くなってきます。フランスとスペインの作曲家によるフランス側バスク、スペイン側バスクを聴き比べていただけたらと思います。

ところで題名がなぜ「踊り」なのか不思議に思い調べてみたところ、Oxford University Pressの委嘱作で「Folk Dances of the World」というシリーズとして出版されたものでした。「世界の民族舞曲集」なんて宝庫に違いないと思うのですが、シマノフスキの「ポーランドの踊りop.47」(の一部?)も含まれる、ということ位しかわかりません。どなたか詳細をご存知の方、教えてください!(川北)

※追記(確認できた収録曲)
モラン「The White Mountain」
Herbert Howells「Slow Dance」


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今月の演奏メニュー

2022年5月22日(日) 11時開演(10時40分開場)
於:本郷・金魚坂 / コーヒーまたは中国茶つき 1,500円

cafconc第149回
民謡紀行〜バスクからスペインへ

ラヴェル「スペインの歌」
カントルーブ「バスク地方の歌(全5曲)」
トゥリーナ「ゲルニカの木」(ピアノソロ)
カステルヌオーヴォ=テデスコ「3つのセファルディの歌」
オブラドルス「スペインの古い歌」より
  Trova / Al amor / Oh, que buen amor /
  La guitarra sin prima / El tumba y lé

渡辺有里香(ソプラノ)
川北祥子(ピアノ)

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