オーヴェルニュの羊飼い2017-05-15

「オーヴェルニュの歌」の多くは羊飼いが主役の曲である。しかし、羊飼い、と言ってもピンとこない。この日本で育ち、クリスチャンでもない私は、羊飼いと聞いてハイジやら童話の世界で得たような茫洋とした乏しいイメージしか湧かない。

日がな一日ひとりで丘を行き来しているような。人と交わることはあるのだろうか?町に出かけられないんじゃないだろうか?時間を持て余すことはないのだろうか?

ところが、「オーヴェルニュの歌」では、羊飼いたちはみな恋愛しているし、それもじゃれていたり、深刻になってみたり、からかってみたり、見下してみたり、駆け引きしたり、生き生きと華やかなのである。

その舞台が広々とした丘であれば奥行きのある雄大な曲となり、秘密の会話が交わされていればコンパクトな空間の曲となる。今回取り上げる曲には、真剣に仕事をしている臨場感溢れる曲もある。

「オーヴェルニュの歌」のおかげで、少しは羊飼いたちに対する印象が広がった、と感じている。が、ネットで調べたら、非常に大変で、現実的な仕事を担う方々のようでした。まだまだです。(W)


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今週末の演奏メニュー

2017年5月21日(日) 11時開演(10時40分開場)
於:本郷・金魚坂 / コーヒーまたは中国茶つき 1,500円

cafconc第126回
オーヴェルニュの山にて

カントルーブ「オーヴェルニュの歌」より *sop&pf
  バイレロ
  羊飼いの娘よ、もしお前が僕を好きなら
  犬よ、行け!
同「ヴァイオリンとピアノのための”山にて”」 vn&pf
  風の中で
  夕べ
  祭りの日
  春の森にて

本郷幸子(ヴァイオリン)
川北祥子(ピアノ)
友情出演:渡辺有里香(ソプラノ)*

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