乙女のバレンタイン2016-02-11

乙女心を歌うグラント作曲「チョコレート」
グラント作曲「チョコレート」はゆったりとしたジャズバラードです。バレンタインデーに聴くのにぴったりな一曲を、見た目もチョコレートっぽいファゴットで演奏いたします。

副題にはトーチソングとあり、第1楽章「Valentine」はまさに片思いのラブソングです。途中には「なまいきに」「いやらしく」といった指示もあって、恋する女の子のフクザツな気持ちを歌い上げます。第2楽章「Bittersweet」は、想いがなかなか叶わないようですが、第3楽章「Triple mocha indulgence」は、曲の終わりに向けて、まさにアメリカという感じのスイングで盛り上がって幕を閉じます。この明るさはうまくいったのか次の恋なのか...女の子は切り替えも早いですから(笑) スイングしていたと思ったらバッハの一節が出てきたりと、遊び心も感じられます。

この曲はグラントの友人のリクエストで作曲されました。その友人によれば「車で送ってもらっている時、どうしてもチョコレートが食べたくなって、どこかでとまってほしいと言うと、グラントがにっこり笑って、プレゼントとして車の中に用意していたトリュフをくれた。そのときに、二人の友情を象徴するような〈チョコレート〉が、二人の合作のタイトルにふさわしいということで、このタイトルに決まった」そうです。

映画「フォレスト・ガンプ」の名台詞にもあるように、アメリカではチョコレートというお菓子に、愛情や人生のワクワク感を表すような、ちょっと特別な意味合いがあるのかもしれませんね。

ファゴット・江草智子


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今週末の演奏メニュー

2016年2月14日(日) 11時開演(10時40分開場)
於:本郷・金魚坂 / コーヒーまたは中国茶つき 1,500円

cafconc第119回
チョコレートとキス

グラント「チョコレート」*ファゴット・ピアノ
同「ワルツ(バレンタインデーのカード)」*クラリネット・ピアノ
ショッカー「濃厚なチョコレートアイスクリーム」*フルートソロ
同「キス」*フルート・ピアノ
サティ「アーモンドチョコレートのワルツ」「愛撫」*ピアノソロ


山本葵(フルート)
岩渕仁美(クラリネット)
江草智子(ファゴット)
川北祥子(ピアノ)

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