グランドトリオ2014-05-16

クーラウ(1786−1832)はデンマークで活躍したドイツ生まれの作曲家。9歳の時に事故で右目を失った際、療養の慰めとしてベッドの傍らに置かれた鍵盤楽器に熱中して才能を開花させました。

10代のうちにピアニスト・作曲家としてデビューした彼は、フルート作品も生涯に渡って多数作曲しています。実は幼少時には、軍楽隊のオーボエ奏者だった父からフルートも習っており、また、近所のフルート愛好家の香料商が、プラムや干しぶどうをお礼として、彼にフルート作品を委嘱していたそう。その頃から彼にとってフルートは特別な存在だったのでしょう。同時代のフルート奏者が、(これほど素晴らしいフルート作品を書いているからにはきっと名フルート奏者に違いないはずの)クーラウがフルート奏者でない事を聞いて驚き、信じようとしなかったので、「私は少ししか吹けませんが、良く理解しています」と答えた、という逸話も知られています。

ネガキャンで、ベートーヴェンやウェーバーに比べて古典の域を出ていない、とか、フルート作品は所詮、生活費稼ぎのための小品に過ぎない、と言われたりもしますが(怒)、「フルートのベートーヴェン」とも呼ばれる彼の作品は、古典とはいっても劇的で情熱的。今回演奏する「大三重奏曲」も題名通り吹いて吹いて吹きまくるエキサイティングな大曲です。同じ音域の3本の楽器が(※古典までの三重奏は2つの旋律楽器+1つの低音楽器という編成が一般的)対等に絡み合う様をお愉しみください。


--------------------------------------------------

明後日の演奏メニュー

2014年5月18日(日) 11時開演(10時40分開場)
於:本郷・金魚坂 / コーヒーまたは中国茶つき 1,500円

cafconc第108回
フルートカフェvol.2

カステレード「笛吹きの休日」
クーラウ「グランドトリオ」


浅田結希(フルート)
大久保成美(フルート)
佐々木萌絵(フルート)

--------------------------------------------------

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
このブログのタイトルにもなっているカフェコンサートの名前は?(カタカナ5文字でお答えください。)

コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://cafconc.asablo.jp/blog/2014/05/16/7312099/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。