ありそうでなかなかない四重奏2013-03-08

3月のカフコンスは「フルート・オーボエ・クラリネット・ピアノによる四重奏」。一見平凡な編成に見えますが、この組み合わせの四重奏曲は多くなく、サンサーンス、ミヨー、ホルンボー、ダマーズの作品くらいしかほとんど演奏される機会がありません。もちろん定型の編成とは考えにくく、ちなみにサンサーンスは自身の演奏旅行の為の作品、ダマーズは音楽祭の委嘱作、ホルンボーの「Quartetto medico」は作曲者の友人である4人の医師の為に書かれているので、先に編成が決まっていて作曲されたと思われます。(ミヨーの「Sonate」は純粋にこの編成を選択したようにも見えますが、後に3つの管楽器それぞれの「Sonatine」も作曲されました。)

それにしてもなぜ同じ編成の作品がこんなに少ないのでしょう...

木管楽器はそれぞれ誕生した時期や発達した時期が異なり、木管アンサンブルの定番・木管五重奏でさえ各楽器の足並みが揃った19世紀に誕生した編成なので、そもそも作品の絶対数からして多くありません。また各楽器の発音原理も異なるので、特徴を活かした様々な組み合わせが試みられ、(定型定着でなく)多様化しているとも言えます。

カフコンスはハーフサイズのコンサートなので「非・定型」編成のプログラムも組み易いのですが、それでも回数を重ねているのはやはり定型の編成や同属アンサンブル。今回の四重奏も10年ぶりなので次回はまた10年後になるかもしれません(笑) ぜひこの機会にお聴き逃しなく!


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今月の演奏メニュー

2013年3月20日(水・祝) 11時開演(10時40分開場)
於:本郷・金魚坂 / コーヒーまたは中国茶つき 1,500円

cafconc第100
フルート・オーボエ・クラリネット・ピアノによる四重奏

サンサーンス「デンマークとロシアの歌によるカプリス」
テレマン「四重奏曲 ト長調 (食卓の音楽 第1集)」より 1,4楽章
ダマーズ「四重奏曲」

梶川真歩(フルート)
若木麻有(オーボエ)
荒木こずえ(クラリネット)
川北祥子(ピアノ)

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