ミュールフェルト2013-01-24

2/17のカフコンスは「ブラームスとミュールフェルト」。カフコンスの中で最多回数を重ねている「モーツァルトとシュタードラー」シリーズの姉妹編です。

ブラームス(1833-1897)のクラリネット作品について語られる時に必ずミュールフェルト(クラリネット奏者、1856-1907)の名前が挙がるのは、単にミュールフェルトの為に作曲されただけでなく、「遺書まで書いた」ブラームスが「ミュールフェルトの演奏に魅せられて再び創作意欲を取り戻し」たからでしょう。それほど素晴らしかったとされる彼の演奏については多くの大絶賛コメントが残されています。

しかし、(モーツァルトのクラリネット作品を贈られたシュタードラーがモーツァルトの逸話にしばしば「悪友」としても登場するのと違い)ミュールフェルト本人の人柄をうかがえるようなエピソードはほとんど見つかりません。ヨアヒム(ヴァイオリン奏者、1831-1907)とブラームスのエピソードなら事欠かないのは*、年齢差や付き合いの長さによる所なのでしょうか。(*ちなみに女性問題とか反ワーグナーとか。ワーグナーと言えばミュールフェルトはバイロイトでも吹いていますし、良い意味で何でも上手い名手だったのかも。)

クラリネット作品の作曲の経緯に関しても「触発されて」「感銘を受けて」等の記述ばかり。仮に、「ブラームスさん、交響曲5番はいつできるんですか〜?」「構想はあったけど協奏曲にしちゃったしね、それにもう大曲を書くつもりはないんだよ。」「そんな〜。じゃ室内楽はどうですか? 僕、ソロ活動も始めたんで、5重奏やソナタを書いてくださいよ〜」なんていう話だったら面白いと思うんですけど。いやあくまでも妄想です(笑)

そんなわけで人物像についてはよくわからないミュールフェルトですが、今回は彼のために書かれたマハツとベルガーの作品も交えて演奏したいと思います。


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次回の演奏メニュー

2013年2月17日(日) 11時開演(10時40分開場)
於:本郷・金魚坂 / コーヒーまたは中国茶つき 1,500円

cafconc第99回
ブラームスとミュールフェルト

L.マハツ「春が来た op.33-1」(cl/pf)
W.ベルガー「クラリネット三重奏曲 op.94」より第3楽章
ブラームス「クラリネット三重奏曲 op.114」

大橋裕子(クラリネット)
船田裕子(チェロ)
川北祥子(ピアノ)

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