ネコとネコ科とネコ亜科と鬼ごっこ2012-02-15

ベルトミュー(1906-1991)の組曲「猫」(1969)は、「←5つの絵画的小品 ←4本のフルートのための ←そのうちの1本はG管の」という長い副題の通り、フルート3本+アルトフルート1本の四重奏で猫を描く5曲組です。猫というと近所の日本猫ばかり思い浮かんでしまうので、5曲のタイトルが実際にはどんな猫なのか、ちょっと調べてみました。

第1曲 ペルシャン・ブルー
長毛で丸い体に短い足、低い鼻と大きな目が特徴。静かで滅多に鳴かず、穏やかな性格だそうで、曲も優しく穏やか。「blue persian」で検索するとモフモフの子がたくさん見つかります。

第2曲 ピューマ
トラやライオンはヒョウ亜科、ピューマはネコ亜科で、それだからかピューマは怖い顔をしているくせにニャーオと鳴くのだそうです。曲は疾走している所でしょうか(PUMAのマークのように?)。

第3曲 シャム
タイ原産、短毛で体は細く長い。胴はクリーム色で、手足や顔、耳、尻尾だけ濃い茶色、青い目は光で赤くも見える。喉を鳴らして甘える性格で高い所を好む。曲もしなやかで、最後は高い所へかけ登るようです。

第4曲 ヤマネコ
ネコ科オオヤマネコ属の中型獣。ピレネー山脈等に生息し、単独で生活する。夜行性で夜でも視力が鋭い。鳴き声は小さく、めったに発しない。曲も、孤独、夜、ピレネーの冬、などを思わせるような気が...

第5曲 シャ・ペルシェ
終曲は猫の種類ではなくChatを用いた熟語?で、「Chat perché」は「物に飛び乗ればつかまらない鬼ごっこ」の事だとか。走り回る猫たちの姿が目に浮かぶようなフィナーレです。

フランス人は犬も猫も好きだけれど、文化人は特に猫を好むのだそうです。ベルトミュー家にもペルシャやシャムがいたのでしょうか。


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今週末の演奏メニュー

2月19日(日)10時40分~ 於:本郷・金魚坂
コーヒーつき 1,500円

フルートカフェ

ドビュッシー「小組曲」
三好 真亜沙「4本のフルートのための 色彩の庭」
ベルトミュー「猫」

フルート四重奏:
浅田結希 石田彩子 川口晃 佐々木萌絵

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