アンチ巨人は巨人ファン?2011-06-27

「アンチ巨人は巨人ファン」なのかは疑問ですが、「アンチワーグナーはワグネリアン」に置き換えるとけっこう当たっている気がします。アンチワグネリスムを掲げていたはずのフランスの作品にもワーグナーの影響がしっかりと表れていたり、シャブリエやメサジェのワーグナーネタも「こきおろしてやったぜ!」というよりどこか愛があるように思えたり、コクトーも「パリではワアグナアをひそかに懐かしがっている」なんて言っていたり。巨人というより「巨人は嫌いだけど長嶋は別」とか、「打倒ダルビッシュ!」みたいな存在なのでしょうか…?

さて、7/11にとりあげる「イゾルディーナ」は、ワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」の、しかも「イゾルデの愛と死」を、なんとラグタイムにしてしまったという珍曲です (゚0゚)

作曲者のクレマン・ドゥーセ(1895.4.9ブリュッセル - 1950.10.15ブリュッセル)はヨーロッパにおけるジャズのパイオニアの一人と言われるジャズピアニストで、バー「屋根の上の牛」で六人組の面々にジャズを伝えたのも彼。しかし元々は、13歳でオーケストラと共演したほどのクラシックの名手で、実はリストの孫弟子にもあたり、1920〜23年に渡米の後ジャズに転身したのだそうです。なるほど、クラシックを深く理解してこその高級なお遊びだったんですね。

ドゥーセのラグにはショパンやリストをネタにしたものもありますが、落差で笑えるのはワーグナーが断トツ。ワグネリアンなら激怒するでしょうが、爆笑した方も「本当はあの人のことちょっと好きなんじゃない?」と自問してみてはいかがでしょうか。

※なお、わたくしKはアンチ巨人ではなく某青球団ファンですので念のため。それからUさん、長嶋に「様」つけなくてゴメンナサイ。
Clement Doucetは頭文字もステキ


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来月の演奏メニュー

7月10日(日)11時~ 於:笹塚Blue-T(中国茶つき1,500円)
カフェコンセールの歌姫vol.5

サティ「シテールへの船出」vn.pf.
同「カフコンスのための歌」より
   乗合バス/優しく sop.pf.
ドゥーセ「イゾルディーナ」pf.
ミヨー「劇場のための6つの歌」sop.pf.
同「屋根の上の牛」vn.pf.

渡辺有里香(ソプラノ)
道橋倫子(ヴァイオリン)
川北祥子(ピアノ)

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